2020年12月5日、RTAGamersは1周年を迎えました! いつも読んでいただきありがとうございます。
この1年で投稿された記事は、なんと181件!
思い返すと、印象に残っている記事が山ほどある……というわけで、運営メンバーでRTAGamersの1年を振り返る座談会を開催しました。
参加者は以下のメンバーです。
HiST:RTAGamersの発起人。RTAイベントを主催したりゼルダシリーズのRTAをやったりしている。
Shino.(紫乃):2020年1月からRTAGamersのテキストチェックを担当。普段はパズルボブルのRTAをやっている。
印象に残った記事の話からRTAGamers発足の裏話まで、積もり積もって1時間半にも及んだ座談会の内容を、頑張って文字起こししました。
文字数は約14,000字、読むのに30分弱かかるというものすごいボリュームですが、頑張ったのでぜひ最後まで読んでください。
1年経ってもインパクトを残すあんな記事こんな記事
早速ですが、HiSTさんがこの1年で印象に残っている記事って何ですか?
一番に思い浮かんだのが、FF8の紹介記事ですね。確かAGDQ向けの記事で、1月はじめの記事だったと思います。
ああ、any% Co-op Relayの記事ですね。
RTAGamersの中でもがっつり書かれた記事で、かなり細かいところまで見どころを紹介してますよね。手元動画も載っていて、アクションゲームみたいな素早い入力を求められるってのが、RPGの常識を覆されたっていうインパクトがありました。
確かに。私はこの記事だと、最後の歌うところが印象に残ってるんですよね。ギターの伴奏で歌ってくれるっていうとこが好きです。
あれ結局、歌おうとしたらギターがなくて、Clone Hero (Guitar Hero)のギターコントローラーならあるけど……みたいな状態になったのは覚えてます。
Clone Hero (Guitar Hero) by FrostedGH in 51:32 – AGDQ2020 | YouTube
(筆者注:Clone Hero (Guitar Hero)は、FF8と同じAGDQ2020で披露された音楽ゲームです。)
何それめっちゃ面白い。
だからギターの演奏はできなかったんですよね。歌の披露はできたけど。
じゃあ私からもいいですか。これも結構前のなんですが、かごおじの記事ですね。
ちょうどRTA in Japan 2019で披露されてタイムリーだったのと、テキストチェックを始めて3つ目くらいでインパクトのあるタイトルが来たのとで、めちゃくちゃ印象に残ってます。BtCのくだりとか、本当に面白いですよね。
(ちなみにBtBはBullet-time Bounceの略らしいのだが、BtCのBtが何を意味しているかは永遠の謎である)
CはCartなんだろうけどなあ。
Btは何なんだろうなあ。
永遠の謎ですね。
ゲームとRTAの歴史の紹介があって、このBtCの解説、さらに新年並走会の話まで出てくるので、本当に盛りだくさんの記事だなあと思います。
ゲーム自体のインパクトもさることながら、それに負けないインパクトがある記事ですよね。構成もしっかりしてますし。
御茶麒麟さんの記事は構成がしっかりしているので、読んでいて面白いですね。
歴史を感じる記事は、いいぞ。
御茶麒麟さんの記事でいうと、この間のDQ8の世界記録更新の記事も良かったです。「こういうのが読みたいんだよなあ」って思いました。
分かります。テキストチェックの際にご本人にも伝えたんですが、これ民俗学の資料として使えますよ。
2004年からですからね。
ご本人がツイートしてたんですが、複数人で徹夜で資料を探したそうです。
この記事はDQ8老害3人が集まり、徹夜8時間かけて2004年から文献を遡ったやばい記事だからみんな読んでくれよな
— 御茶麒麟 (@GiraffeTea) November 16, 2020
ここまで力を入れて書いてくれた記事なので、読みごたえがあるし、分かりやすいし。戦術も時代と共に変わっていくんだなってのが分かりますよね。
私がびっくりしたのは、発売から1カ月経たないうちにもうRTAが走られてたってことです。
ブログにレポートが書かれてたり、掲示板でやり取りしたり……掲示板って。
懐かしい。そんな時代もありましたね……。
掲示板を見てみると、発売直後から議論が繰り広げられてるんですよ。こうすると早くなるとか、こんなデメリットがあるとか。
本当だ! めっちゃ詳しく書いてある、すごいな……。
という感じで、歴史を感じる記事でしたね。
歴史を感じる記事、いいですよね。個人的にはミクロンさんのルイージマンションの歴史の記事も好きです。
ルイージマンションのRTAの歴史も紆余曲折あったんだなというのが伝わってきますね。これも2005年から記録が始まってます。
1時間33分から始まって、段々と記録が詰まっていくと。
で、人類初の1時間切りを達成した人が不正をしていたことが発覚し、コミュニティから追放されるっていう事件が起きて。
こういう事件も書くのは見どころですよね。隠しがちなことだと思うので。
そうなんですよ。ミクロンさんも、自分が所属しているコミュニティでこういったことが起きたことをあまり大っぴらにしたくないと思うんですが、あえて書いてくれているという点に書き手としての熱意を感じました。
同じくミクロンさんだと、誰でも簡単に世界記録を取れるゲームの記事、あれもインパクトがあっていい記事でしたね。
分かります。私も最初タイトルだけ見たときに「どういう記事なのかな?」って思ってたんですが、こういう方向だったとは。
これは確かに、世界記録獲れるわ。
赤サブレは、Kusoge Of The RTAの振り返り配信で「なんでコンマ以下の記録を残さないんだろう」って言われてましたね。
確かになあ。でも1秒は1秒。
パンチアウトは、Twitterでフォロワーさんが「丁寧にミリ秒まで出した人がかわいそう」って言ってて、おっしゃる通り。
42秒で出しておけば世界記録を獲れたものを……。でも、この記事を見て実際に世界記録を獲った人が出てくるといいですね。
そうですね。パンチアウトなんかはSwitch Onlineでもできますし。皆さんの挑戦をお待ちしています。
「言わない」という美学
そういえば、今は書き手になっていますが、RTA in Japanの主催のもかさんは、立ち上げ当初から半年以上RTAGamersの運営メンバーとして活動してましたよね。
そうですね。もかさんには、このサイトの立ち上げにあたって相当お世話になりました。
なるほど、RTAGamers発足の立役者ですね。もかさんの記事で言えば、QWOPの世界記録紹介の記事が一番好きです。
あ~、やっぱそうなりますよね。
何が面白いって、ちゃんと書き手本人がこのゲームをプレイして、いかに難しいかを理解したうえで書いているところ。
書き方が上手ですよね。
さすがもかさん。で、記事にも追記されているんですが、ここで紹介されている世界記録が2020年8月に破られてるんですよね。絶対破られないだろうと思ってたのに。
僕も色々見てやってみましたけど、無理でしたからね。完走がそもそもできなかった。
一歩進むだけでもめちゃくちゃ難しいゲームですからね。
まず立ち上がれない。
せっかくなので、この8月に更新された記録、見てみましょうか。
QWOP speedrun 50.834sec | YouTube
なんで走れるんだろう。キーコンが出てるから真似すればできるはずなのに、全然走れない。
世界にはすごい人がたくさんいるんだってことが分かりましたね。
あと、もかさんの記事でいうと、トトリのアトリエの記事ですね。
RTAの紹介だけじゃなく、ゲーム自体の紹介もしっかりしてる。
私はアトリエシリーズ自体もほとんど知らないんですが、この記事ですっと理解できました。
QWOPもそうですが、説明が上手いですよね。さすがです。
情報の取捨選択と構成が素晴らしいです。
記事のテーマの「何が難しいのか」って、ネガティブな内容だけど、嫌な感じがしないですよね。すんなり入ってくる。
ゲームに対する愛情があるから、マイナスなことを言っても悪い印象を与えないんでしょうね。
好きなゲームをやりこんでRTAする。
RTAのあるべき姿ですね。あと、個人的に好きなのは、「はじめに」のこの部分。
『RTA in Japan Online 2020』にて、『トトリのアトリエ』の“Any% RTA”を披露したのでそれで覚えている方も多いかもしれません。
「主催です」って頑なに言わないかっこよさ。
「この記事を書いた人」のプロフィールにも書いてないですからね。書くことによって「すごい人なんだ」ってのが伝わるのに、それを書かずにここまで説得力のある文章が書けるのはすごいです。
今年一番読まれた記事「任意コード実行」のこれまでと今
HiSTさんといえばゼルダのイメージですが、時オカの任意コード実行の記事はどうご覧になりましたか? ちなみに、これが1年間で最も読まれた記事です。
記事になる前から知ってはいたんですが、「とんでもないことになったな」って印象でした。
この記録で使われたルートは、たった”17分”でクリアできることもあって、短縮を可能にしうるポイント自体が少なかった。そのため、「新たな大技でも見つからない限りさすがにここで打ち止めだろう」と言われていたのだが……。
記事に書いてあるとおり、かなり詰まってた記録なので、当分新記録は出ないだろうと思われていたところに任意コード実行が見つかって。この記事は見つかった当初のものですけど、今のWRは7分9秒です。
はっや。5分縮んでるやん。
この頃は64の実機が最速でしたけど、今は風のタクトにおまけとしてついていたGC版が最速ですね。割とレアで、一時期1万円くらいの値がついてました。
はえ~、プレミア価格だ! ちなみに、
このこともあり、”84フーボぉパv“をTwitterのユーザー名に入れるというネタが時オカのプレイヤー内でにわかに流行っているらしい。
これって本当に流行ってたんですか?
めちゃくちゃ流行ってましたよ。海外勢も入れてました。
マジだったんだ。めっちゃウケる。
そこから研究が進んで、次は「8おナらビぁcべ」というファイル名が使われるようになったんですが、この最後の「べ」がひらがななのかカタカナなのか、海外勢の間で大論争が巻き起こりまして。
確かに! 見た目はほぼ同じですもんね。
入力しようと思っても、「あれ、これどっちだ?」ってなる事件が起こったらしいです。
へ~。ゼルダ界隈は面白いなあ。
今年はとんでもなかったですね。そんな時オカは今年のRTA in Japan 2020でも披露されますので、ご覧になってはいかがでしょうか。
流れるような宣伝ありがとうございます。
時オカ関連でもう1つ宣伝したいのがありました。100% NSRっていう、必要なアイテムを全部集めるカテゴリです。普通の100%は正規の手段で集めなきゃいけないので、任意コード実行はダメなんですよ。ただ、NSRっていうのは「No Source Requirement」の略で。
「手段は問わない」、と。嫌な予感がしてきました。
これがすごい面白いんですよ。RTAGamersとは関係ないんですが、ぜひ見てください。
Ocarina of Time 100% NSR Speedrun in 32:02 (WR) | YouTube
サムネに「Teaches Typing」って書かれてるんですが、実際に動画を見ると、21分ごろから10分間、ひたすらファイル名を入力し続けてるんです。
ほんとだ! これはタイピングだ。
入力が終わるといきなりハイラル平原に出て、メニューを開閉しているとデバッグメニューが出る。そうしたら後はデバッグメニューを操作してアイテムを全部入手する。
何でもありだな。
あとはクリアするだけですね。で、エリア移動するとエンディングが始まるっていう。訳が分からない。
どうしてこれを走ろうと思ったんだろう。
この技が見つかってから、時オカって本当にやりたい放題なんです。ぜひ他の動画も見てください。
天下に轟く二つ名の走者
3Dアクションゲームの記事でいうと、Refunctの記事が印象に残ってますね。特にAny%のテクニック解説の記事が分かりやすくて好きです。
全てが書いてあると言っても過言ではないですね。
RefunctのRTAの教科書にしてもいいくらい。
Refunctはトーナメントや並走が活発に行われてるので、それを見て「RTAやってみたいな」って思った人がこれを読んで始められるってのは、プレイヤーが発信する情報ならではですね。
ちなみに私も通常プレイならやったことがあるんですが、ここに書いてあることはレベルが高すぎて1つもできませんでした。
短時間のRTAなのでしょうがないですよね。記事の中でも、
今回はその中でも、成功すれば0.5秒以上縮めることができる大技に焦点を当てて解説をしていきます。
って書かれてるんですが、普通のRTAなら0.5秒って個人の好みなんですよ。
0.5秒で大技。
Refunctは、何も調べずにプレイしてても何となくRTAっぽいことができるタイプのゲームだと思うので、そこからタイムを詰めようとなると0.5秒単位になるんでしょうね。
あと、amountさんはあるらじの記事も書いてくれてるんですが、まな聴さんの格言へのコメントが毎回素晴らしいんですよ。私が特に気に入っているのが第19回。
絶対まな聴さんが何も考えずに付けただろっていう「ラジバンダリ」を、ちゃんと拾ってるんです。
誰にも見られない・評価されない陰の努力は苦しいでしょう。ですが、それが成功へと繋がります。
積み上げた努力が、王の財務官(ラジバンダリ)も認める値千金の宝物となるまで、諦めずに頑張りましょう。
すごい! 王の財務官、ちゃんとそこから出てくるんだ!
毎回優しくコメントしてくれるので、良い人なんだなあっていうのが伝わってきますね。
ここを拾えるのは嗅覚が鋭いですね。そして人の良さが出てる。
あとamountさんといえば、二つ名を考えるのが上手いですね。
特に街森借金返済王の二つ名がすごくて。ちゃんと各走者のことを調べたうえで二つ名をつけてるんです。
ほ~。
ちなみに、大会本番ではCmaさんの「終告のホルン」を、進行役のとよまなさんがずっと「終焉のホルン」って言ってて。
言ってましたね。
amountさんも最初はTwitterで「いや、終告なんですけど……」って言ってたんですが、1時間後には「もう終焉でいいです」って言ってて、かわいそうだなって思いました。
しょうがない。でも、これを考えられるのは頭の回転が速い証拠ですよね。拾うところも上手いし。
センスありますよね。参加者の猫押さんなんか、「神出鬼没の黒猫」って二つ名をすごく気に入ってて、一時期Twitterのプロフィールに入れてましたからね。
あと、まんまるさんの「Super Ozaki Blessing」も良いですね。しっかりマリオと尾崎を拾ってる。上手いことつけたな~。
ほんとに。私も二つ名付けてほしいな。募集してま~す!
この記事を読んだamountさんがいらっしゃいましたら、ご連絡お待ちしてます。
偶然の積み重ねが今日のルートを生んでいる
amountさんや御茶麒麟さんはあるらじの記事も担当されていますが、もう1人あるらじの記事を担当されているのがチェストさんですね。
チェストさんといえば、イベントの前に毎回丁寧な解説記事を書いてくれるイメージです。
チェストさんのソニアドの解説記事は、動画も画像も豊富で分かりやすいですね。記事のテンポも良いので好きです。ただ、私の中でチェストさんは「とんこつさんいじり」のイメージが強いんですよ。
ああ、あるらじのクリップアワーの。
第17回の記事とか、「とんこつさんよく怒らなかったな……」って思います。
赤文字で。でかでかと。
そのうえ、最後は「やっぱこれだね」で終わる。あるらじの記事はテンプレートがあるので書き手の個性がなかなか出にくいんですが、こういうところには個性が出てくるので面白いですね。
とんこつさんはクリップアワーの常連ですからね。RTAだけでなく通常プレイでも感情豊かにプレイされているので、あれは才能だと思います。
絶叫してから素に戻るまでのタイムがめちゃくちゃ早いの、好きです。面白すぎる。才能だなあ。
そんなとんこつさんも、たくさんのドンキーの記事を書いてくれてますからね。スーパードンキーコング1、2、3と全部ある。
とんこつさんの記事は毎回パーフェクトで、直すところがほとんどないんですよ。いつもありがとうございます。
どの記事も詳しく書いてくれてるんですが、2のWarplessの記事が特に印象に残ってますね。RTA in Japan 3のトリロジーリレーの時に解説で少し触れられてた内容が記事になって、なるほどそういうことなのかとすっきりしました。
こんなに複雑な内容なのに、分かりやすく説明してくれてますよね。
そのうえ、原理だけじゃなくて、どうやって実用化されたかまで説明してくれるところが。
「へえ~!」ってなります。で、このサルクライマー、ご本人がSGDQで決めましたよね。
Donkey Kong Country 2 by Tonkotsu in 51:28 – Summer Games Done Quick 2020 Online | YouTube
一発で決めてましたね。あれかっこよかったっすね~。
その他のとんこつさんの記事でいうと、私の中ではルート研究者のインタビュー記事が印象に残ってます。
パズルゲームRTAにルート研究の必要があまりないのもあって、私自身ルート研究者との接点ってほとんどないんですよ。なので、普段は聞けない話が聞けて面白かったです。
なんとなくマップを見ていて、「もともとあった技術を応用すればいけるんじゃね?」って思ってやってたらできた、とか。どういうこと?
よく見る「バグ技」がどうやって生まれているのかが分かりましたね。
第1位の技は、RTA in Japan 2で2人とも失敗したことで「猶予フレーム伸びないかな?」って思ったことがきっかけで。偶然の積み重ねで生み出されてますね。
どこにヒントが転がってるか分からないですね。
道を極めし者の金閣寺を刮目せよ
SGDQの話題が出たので、ping値さんの記事の話をしてもいいですか?
東方文花帖の記事ですね。
私は全然東方を知らないんですが、記事を読んで「あ、こんなにすごいことやってるんだ!」って。ビビりましたね。
僕も東方はやったことがあるんですが、そもそもクリアできてないんで。
やっぱそうですよね!
結構やってたんですけど、全然クリアできてなくて。この記事には、タイムアタックするまで極めた人の技術が惜しみなく書かれていますね。
RTAできる人って本当にすごい。だって、金閣寺なんて「どこ避けろっちゅうねん」ってくらい弾幕があるじゃないですか。
記事にも書いてあるんですが、ping値さんは以前名古屋RTAオフで東方文花帖を走ってくださったことがあって。その時にも、事前の練習でパソコンを開いて、とりあえず金閣寺やってました。
強い。
で、周りにいた人に「あ~、またすぐ金閣寺する」って言われてましたね。
そのテンションで言われても。
当たり前かのように言われてたので。RTAするくらい安定させるには、そのレベルまでやり込まなきゃいけないんだなって思いました。
あと、記事の中に「右端から撮るのにも理由があるよ」っていう説明があるんですけど。
左端ではなく右端から撮っているのにも一応ちゃんと理由がある。壁に接する場合、左端だと高速巻き中のチャージ率が隠れるため撮影可能になるタイミングが予測しにくいのに対し、右端ならばチャージ率がしっかり見えるのだ。
これ、本番のJapanese Restreamでも解説のアジーンさんが説明されていて、「左でなくて右にいるのは……」の辺りで「あっ、これRTAGamersで見たやつだ!」ってなりました。
予習は大事。
せっかくなので、SGDQのもう1つの記事にも触れましょうか。
お、お姉さんの記事いっちゃいますか。
お姉さんの記事。
誤解がないように言っておきますけど、これ、事前に走者に許可取ってますからね!
まあ、そこは……。poshiさんなら許してくれそうな気がします。
あの人基本的に優しいので、大丈夫です。
それはさておき、プレイヤーが書く記事って、どうしてもかっちりした感じになりやすくて。
ちょうどこの時期は書き手の皆さんがみんな真面目な記事を書いていたので、「このくらいふざけていいんだよ」っていうのを運営自ら示したところですね。
ありがたいですね。嬉しいことなんですが、最初想定していた以上にしっかりした文章を書ける人が集まったので。
そうなんですよ! みんな真面目だし、ちゃんと文章書けるし、すごい。
最初は記事が少なくなるのを防ぐために定例記事を設けていたんですが、「定例記事がなくても量が確保できるな」って判断を早めにできたのはありがたかったです。
ほんとそうですね。みんないっぱい書いてくれてありがとう!
実は真面目なアクションゲーム、しかしやっぱりスケベトゥーン
真面目な記事っていうと、本文の真面目さとゲームのそうじゃなさにギャップがあるのは、閃乱カグラの記事ですね。
そうですね。Shino.さんは加入直後、かなり閃乱カグラに悩まされていたような印象ですが……。
えっ!? そうでしたっけ?
あれ、言ってませんでした? 閃乱カグラの扱い方をどうしよう、みたいな……。
あ~! あれは別に悪い意味じゃなくて、ゲームの内容が内容なだけに、どこまで中身に触れていいのか分からなくて。
閃乱カグラだからどうしても。
今はもうその辺のボーダーラインが掴めてきたので大丈夫です。でも、記事を読んでて思うのは、「中身はちゃんとしたアクションゲーム」ってところなんですよね。
HP調整をしたり、壁抜けをしたり。このゲームを最初に見たのはRTA in Japan 3で、時間帯が深夜だったこともあり「イロモノ枠か」って思ったら、がっつりRTAが繰り広げられていて。
そうなんですよ。記事を読むと、閃乱カグラに対する誤解がとけるかもしれない。
ただ女の子がかわいいゲームじゃないんだよって。
ただぷるぷるフィニッシュしてるだけじゃないんだよって。
RTA 1n Kagawa Online – 閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS -少女達の選択- | twitch
(筆者注:ぷるぷるフィニッシュが何なのか知りたい人は各自で検索してください。なお、検索画面を他人に見られたことで生じる誤解やトラブルに対する責任は負いかねます。)
しかし、スクショは肌色だしワードはパワーがあるし。Peach Beach Splashなんてこれですからね。
その戦い方から『スケベトゥーン』などと呼ばれたりもしています。
こんなワードが出てくるゲームが硬派なRTAのわけがない。
それなのに戦略の幅が広いし、武器やスキルカードがいくらでもいじれる。だけどぷるぷるはする。
そこは忘れない。
そのギャップがいいですね。
あと、最近上がったサクナヒメの記事も良かったですね。
タイムリーですね。お米が注目されがちですが、壁を抜けたり食事でステータス調整したり。
RTAの食事、酒と甘酒しか飲んでないですからね。
食事とは。
晩酌じゃん。
晩酌をしてラスボスを倒しに行く。酔拳的な?
発売されたばかりのゲームなのに、かなりRTAの情報が集まってますね。
発売前から話題のゲームで、RTAをやってる人も多いですからね。
これからまたどんどん新しい技が発見されてチャートが洗練されていくのかと思うと、今後が楽しみなタイトルですね。
そうですね。来年また紹介記事を書いてもらって、今回の記事と見比べるのも面白そう。
確かに! しゅんいちさん、よろしくお願いしま~す!
走者が操ればカービィも俊敏に動く
あと、真面目っていうと違うかもしれませんけど、かなり硬派なRTAなのはカービィですよね。ウエライドとかどうですか?
エアライドは持ってたんですが、ウエライドはあまりやってなかったんですよね。でも、これはこれで魅力があるんだなっていうのが伝わってきました。
カービィには珍しいレースゲームですけど、運ゲーもあり実力もありで、カービィシリーズらしい硬派なRTAですよね。まあ、硬派でいったら吸い込み大作戦の方が……。
RTAGamersはRTAのサイトなんですけど、このゲームはRTAよりもスコアアタックのヤバさを見てほしいです。筆者のshiroさんの走りをイベントで見たときに感動したんですが、それを超越する人がいるのかと思うと恐ろしいですね。
記事で紹介されてる動画を見ましたけど、カービィってこんなに動くんだなって。
確かに。
アクションゲームらしく1フレーム入力とかいう単語が出てきてますが、突き詰めるとそういう技術に至るんですね。すごいなあ。
「誰かにやってもらいたい」が一番の原動力
せっかくなので、HiSTさんの書いた記事にも触れていきましょう。ご自分の書いた記事で「これは!」ってのはありますか?
自分の書いた記事かあ……何書いたかな……?
いっぱい書いてますよ。個人的には、「RTAを始めるために」が印象に残ってます。
この記事の何がすごいって、続きましたからね。しゅんいちさんと御茶麒麟さんが書いてくれて、全部で3つ上がってます。
ほんと、続いてくれて良かったです。この記事は、「RTAを見る人が増えたから、次はやる人に増えてほしいな」ってところから書きはじめました。
なるほど。
RTAを始めるときって、自分で調査して戦略を立てるに越したことはないんですけど、最初からやるにはハードルが高いなって。「人それぞれいろんなやり方があっていいんじゃないか」ってところから、自分のやり方を紹介する記事を書きました。あと、「調べたら色々出てくるよ」ってのを伝えたかったのもあります。
RTAを始めたい人にはこういう情報って必要だと思うので、テキストチェックをしながら「こういう記事はRTAGamersに必要だな」って思いました。
「人にRTAをやってもらいたい」っていうのは、僕がRTAをやってる一番の原動力なので。それを一番に押し出したのがこの記事です。
RTAの入門書にしたい。
あと、マリオサンシャインの走者へのインタビュー記事も良かったです。
これは、「せっかく現地に行くんだからインタビューをやってみてもいいかな」と思って、交流があったトーボウさんとヤマたさんに声を掛けてやったものです。
お2人の仲の良さが伝わってきました。特に、トーボウさんのこの発言。
トーボウさん:
放送を見ていると、良くないかもしれないけど「ミスれー!」って思っちゃう頃もありましたね。
最近はちょっと海外勢が強いので、チーム感がありますけど昔はね(笑)。
こんなん、そこそこの仲の人に言ったら即ブロックじゃないですか。
このシーン、数年前のトーボウさんの配信で見たことがあります。配信でもこういうことを堂々と言えるっていうのが、関係性としてすごく良いですね。
「最近はチーム感がある」って言ってますけど、本当は記録狙いでバチバチに競い合ってた頃から今と同じくらい仲が良かったんでしょうね。良い記事でした。
本当は自分が聞きたかっただけですけどね。
発起人がこっそり教えるRTAGamers誕生秘話
けど、インタビュー記事ってやっぱり面白いですよね。スマブラDXのZer0さんの記事も好きです。
スマブラDXは今でも人気のコンテンツですからね。実は、RTAGamersを立ち上げたのにも、スマブラ界隈を参考にした部分があるんですよ。
へぇ~! それは初耳です。
去年、Twitchスタッフのアユハさんとご縁があってお話をする機会が何回かありまして、スマブラの大会を見ながらスマブラ界隈の歴史とかを語っていただいたことがあるんですよ。
すごい! 特等席だ!
あと、ウメブラっていうユーザー主催のスマブラの大会に参加させてもらって、スタッフがどうやって動いてるのかとかを見せてもらいました。
ウメブラ、私でも知ってます! すごく大きな大会ですよね。
元々「スマブラ界隈はユーザーコミュニティがすごい」とは聞いていたんですが、ここまですごいとは思っていなくて。で、スマブラ界隈が盛り上がっている理由の1つが、「トッププレイヤーが率先して情報発信をしている」ことだって教えてもらったんです。
ほぉ~。
実際に、スマブラがSwitchで出ることが発表されたタイミングから、競技人口を増やすために最上位勢が情報発信を頑張ったのが、今の人気に繋がったと。似たことをRTAでもできないかなと考えたのが、RTAGamersをやろうと思ったきっかけです。
なるほどなあ~。
実は、RTAGamersを立ち上げようと思ってDiscordに書きこんだのが、そのウメブラからの帰りの新幹線の中だったんですよ。
あ~、それ分かります! イベント後って、新しいイベントへのやる気が増しますよね。
イベントがイベントを呼ぶんですよ。
だって、Puzzle Game RTA Festivalの企画が動き出したの、名古屋RTAオンラインフェスの打ち上げのときですもん。
そうなんですか!? それはありがたいですね。
本当にイベントがイベントを呼んでますね。
RTA in Japanから名古屋RTAオフが生まれ、
名古屋RTAオフからPGRFが生まれた。
いいですね~。今年はかなりイベントが増えたので、今後どうなっていくか楽しみですね。
2年目のRTAGamersに向けて
何だかんだここまで1時間以上話してますね。そろそろ締めようと思うのですが、何か言っておきたいことはありますか?
さっきも言いましたが、半ば思い付きで始めたRTAGamersがここまで続いたのは、運営や書き手の皆さんの協力があってこそだと思います。皆さんあってのサイトなので、本当にありがたいですね。
本当にそうですよね。
どんな記事でもいいので、書きたい内容があれば書き手として応募してもらえればと思います。
私も、運営というより一番の読者として楽しんでいるので、ぜひいろんな人にいろんな記事を書いてもらいたいなと思います。
情報提供してもらって記事を書くことも来年はやりたいですね。
ですね! 代わりに書くので情報下さい。逆に情報くれれば書くよって人も来てください。
あとは、RTAイベントが増えてきたので、イベントを紹介する記事も定期的に書きたいですね。
うんうん。ただ、イベント紹介はあるらじでもやってるので、そこと差別化する必要もありそうですね。
確かに。あるらじは国内のイベントを紹介しているので、RTAGamersでは海外のイベントを紹介していけるといいですね。
おわりに
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
この座談会を始める前は「30分でもいいので時間を取ってやりましょう」という話をしていたのですが、まさかここまで長くなるとは当事者の私ですら想像していませんでした。
それだけ面白い記事がたくさんあるサイトだということですね。書き手の皆さん、いつもありがとうございます。
本文でも触れていたとおり、RTAGamersでは書き手だけでなく、情報提供をしてくれる人も募集しています!
興味のある方は、ぜひRTAGamersのDiscordサーバーへご連絡ください!
パズルボブルRTAをやる人。みんなからはタイトーの回し者と呼ばれておるぞ。
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