ゼルダ初のオープンワールドのRTAの歴史
ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド(以下BotW)は、2017年に任天堂より出されたゼルダシリーズ初のオープンワールドゲームです。
今までのゼルダと比べ明確にストーリーの順番が決まっておらず、始まってすぐにガノン城まで行きガノンを討伐することもできれば、様々な街を周り準備を十分に整えてからガノン戦に挑むこともできるという自由度の高さが売りのゲームで、そのシリーズ初の試みもあり熱狂的なファンが多数おり、発売当初から3年経とうとしている現在も様々な研究が行われています。
当初BotWは、3Dゼルダの中では珍しくバグが少ないゲームでした。基本的には基礎的なテクニックが大事とされ、いかにミスを少なく進められるかが勝負の肝でした。
しかし長年にわたる研究により、発売当初40分ほどだった記録が現在では日本人走者のsketodaraさんによって27分29秒という記録まで縮められています。
その大きな理由として3Dゼルダとして避けられない運命である、バグゲーと化してしまったことが挙げられます。
今回はBotWのRTAで使われている大きなバグを二つ紹介しようと思います。
shield skew clip
まず一つ目がshield skew clipと呼ばれる技です。skewとは日本語でブレという意味で、盾でブレを取得するという技になります。
盾に乗り移動する盾サーフィンというアクションがあるのですが、そのアクションを斜面に対してすることでリンクがブレを取得できます。
↑ブレを取得するための斜面への盾サーフィン
そしてもう一度盾サーフィンをして、空中で盾を外すことで、リンクがブレを取得した時の斜面の方向に対して真逆に一度揺れたあと、元の位置に戻ります。これを壁に対してすることで、戻る時の反動で壁にめり込むという技になります。
一枚目の画像で大きく後ろに傾いた後、二枚目の画像で前にめり込んでいる。
これによりBotWでは祠があり、それを解放するためにタワーを起動する必要があったのですが、祠に無理やり侵入することで大幅なショートカットができるようになりました。
Bullet time Bounce
次にBullet time Bounce(以下BtB)と呼ばれる技です。
この技はBullet time(通称弓集中)と呼ばれる、リンクが空中で弓を引いた時時間の流れが遅くなることを利用したバグです。リンクが弓集中を行っている間の流れは20分の1の速度となります。しかし一部のものが設定のし忘れか20分の1にならないものがあり、その勢いを利用して空を飛ぶバグになります。20分の1にならないものの代表的なものが、ボゴと呼ばれる雑魚敵に対して盾サーフィンで乗った時の反動です。世界が20分の1で動いている中、リンクがボゴに乗ったとき本来の速度で吹っ飛ぶので相対的に20倍の反動で飛ぶことになります。
これを利用してオープンワールドの世界を、空を飛びながら移動するのが長距離移動の基本となります。
また、去年新たに弓集中を使った、Wind Bomb(以下WB)と呼ばれるバグが発見されました。これまで、ボゴがいる場所でしかBtBが使えませんでしたが、新たに発見されたWBは、今作の特徴である、どこでも使えるリモコン爆弾と弓集中で吹っ飛ぶ技なので、今までバグが使えなかった場所などで、新たに大幅なショートカットが多数発見され、いまだに記録を縮め続けています。
まとめ
現在も様々な研究が行われており日々新しい技が見つかっておりかなり盛り上がっている競技で、またバグが多いのでとても見栄えが良いゲームですので、是非興味がある方はsketodaraさんが世界記録の解説動画を上げているので見てみて下さい!
記事内のゲームプレイ時の画像は、sketodara(Twitter @sketodara01417)さんより許可をいただいて上記の動画より使用しています。
バグゲーのRTAが好きです
走るのは苦手ですが解説などを見るのが趣味なので面白いと思ったRTAを紹介していきたいです
コメント