【マリオオデッセイ】史上初! 14歳の理論値型プレイヤーが58分の壁を破る!

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2020年7月27日。『スーパーマリオ オデッセイ(以下オデッセイ)』のAny%RTAにて、ついに、58分の壁が破られた。

タイムは57分54秒、プレイヤーはMitch氏

2020年初め(1月)は、世界記録が58分47秒、上位プレイヤーの理論値ですら58分10秒前後だったのだが……。気づけば57分台に!

一体この7ヵ月で何があったのか。新記録を出したMitch氏とは一体何者なのか――。

今回はこれらを丁寧に紐解いていこう。

7ヵ月で理論値が約50秒も縮まる!

初めて59分の壁が破られたのが、2019年10月12日。(58分59秒 by Tyron氏)

その2週間後(10月27日)に、10秒短縮できる『滝の国』の『DSS(Dino Skip Skip)』という新たなルートが見つかり、

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画像はDSSの一部。現行ルート以前は恐竜をキャプチャーするルート(Dino Skip)だったが、それをスキップするルートに変わったため、DSS(Dino Skip Skip)と呼ばれている。
出典: Super Mario Odyssey Any% in 57_54 (I FUCKING DID IT) – YouTube

また、各所で最適化が進んだ結果、2020年初めの段階では58分47秒が世界記録となっていた。

この時の理論値は58分10秒前後で、「まだ世界記録は更新できるが、さすがに57分は無理だろう」という状態だったのだが……。

この7ヵ月で、なんと、約50秒近く理論値が縮み、最終的には世界記録までもが57分台になってしまったのだ!

なぜ50秒も縮めることができたのか――。それは、『新ルートなどが見つかったこと』『Mitch氏が理論値を詰めに詰めたこと』にある。

2020年4月に新たなルートが見つかる!

2020年4月。『料理の国』の中ボス(ブルーダルズ)をカットするルートが見つかった。

そして、そのルートが最適化された結果、最終的に7秒程度速くなったのだ。これが、理論値が縮んだひとつの大きい要因となっている。

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今までは中ボス(1ムーン分)を倒していた。ムービーが長いため、速いムーンではなかった。
出典: 6_03.56 – YouTube

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新たなルートでは、中ボス出現エリアの右側を通ることでカットしている。少し大回りしないとボス戦に入ってしまうため、非常に難易度が高い。
出典: Super Mario Odyssey Any% in 57_54 (I FUCKING DID IT) – YouTube

先ほど「新ルートが”見つかった”」と書いたが、どちらかと言えば“実用化まで漕ぎ着けた”というニュアンスのほうが正しいだろう。

どういう意味というと、実は、中ボスカット自体は2018年頃に見つかったものであり、今回新たに見つかったものではないのだ。しかし、当時は速くなるような代物ではなかったため、ずっと埋もれていたのである。

2018年から時が進んで、2020年4月。

オデッセイRTA界にて、「中ボスカットを使えば速くなるのでは?」という話題が挙がり、『料理の国』のルートの再検討が始まった。

検討当初は、『中ボスの1ムーン』を『高難易度壁抜け(cheese clip)を使った1ムーン』に置き換えるルートしか思いつかず、「やはりRTAでは使えないのでは」という感じになっていたのだが、

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cheese clipを使う案は、中ボスを倒すルートよりも13秒程度速くなるらしいが、『マリオの向き』『抜ける位置』『猶予1fの入力』が完璧でないと成功しないため、RTAで使えるような代物ではなかった。
出典: BTTv6 (Super Mario Odyssey Any% in 55:57) [SEGMENTED COMMUNITY RUN] – YouTube

検討が進んだ結果、cheese clipで取る分を、ショップで買えるムーンに置き換えても速くなることに気づき、RTAではその案が使われるようになったのだ。

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現在のRTAでは、ショップで1ムーン購入している。これでも中ボスを倒すルートより7秒程度速くなる。
出典: Super Mario Odyssey Any% in 57_54 (I FUCKING DID IT) – YouTube

以上が『料理の国』の新ルートの話だが、その他に、例えば、2020年3月には最速言語の再検証が行われた。

再検証の結果は「Any%RTAにおいては、日本語より中国語のほうが3秒程度速い」。この結果より、現在のAny%RTAでは『中国語』が使われている。

このような感じで、一部のルートなどに変更があり、理論値が10秒以上は速くなったのである。

14歳のMitch氏は”理論値型”!

RTA理論値が縮まったもうひとつの大きい要因は『Mitch氏が理論値を詰めに詰めたこと』だ。

同氏は、2018年下旬からオデッセイRTAを開始し、1年程度で初めて世界記録(59分14秒)を樹立。その後もトップ争いを続け、14歳にして史上初の57分台を手にした、非常に若いプレイヤーだ。

Mitch氏のRTAスタイルは『細かい部分も攻める”理論値型”』

同氏は人類で初めて自己理論値(SoB)を57分台に乗せたプレイヤーであり、また、他の上位プレイヤーより自己理論値が10秒程度速いことからも、”理論値型”であることがよく分かる。

その他、各区間の世界最速を集積している『SMO Any% Community SoB』を見ると、同氏の名前がいくつも目に入るだろう。このことからも、同氏が”理論値型”であることが分かるはずだ。

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名前が記載されている列は、各区間の世界最速保持者。
出典: SMO Any% Community SoB

こんなMitch氏だが、この2020年でどれだけ自己理論値を詰めたのかというと……。

2019年11月の段階で『58分09秒』という自己理論値だったのに対し、

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出典: super mario in 58 – YouTube

新ルートの採用や、各区間を詰めに詰めたことによって、現在は『57分22秒』という自己理論値にまでなっている。

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出典: Super Mario Odyssey Any% in 57_54 (I FUCKING DID IT) – YouTube

これだけ詰めるのがどれだけ大変だったのかは筆者には想像もつかないが、尋常ならざる時間をオデッセイRTAに費やしたのだけは想像に容易い。

また、ただ自己理論値を伸ばすだけでなく、理論値から+32秒で通してしまった(今回の記録)のも、驚くべきことなのではないだろうか。

むすび

今回は『史上初の57分台』をお見せするとともに、オデッセイのAny%RTAの近況を紹介した。

2019年3月には1時間切りで話題になったこのRTAだが、その時とはルートもタイムもかなり変わっているため、本記事を読んで驚いた方が多かったかもしれない。

まだまだ目が離せないオデッセイのRTA。

興味の持った方は、ぜひこの機会にTwitch配信などでオデッセイRTAを見たり、オデッセイRTAのDiscordサーバ(海外)で情報を追ってみてほしい。

また、今回ご監修いただいたごりゅや氏が、『今現在ある5つTASルートについて』というオデッセイの記事を書いており、これもなかなか面白いので、読んでみることをオススメしよう。

※本記事はごりゅや氏監修のもと、宇佐美まさむねが記事を書いた。アイキャッチ画像のスクリーンショットもごりゅや氏からご提供いただいた。

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