初めまして。moy4shi(もやし)と申します。今回のような記事を書くのは初めての経験になりますので、未熟な点もあるかと思いますがよろしくお願いします。
本記事はRTAGamers Advent Calendar 2021の12/21の記事になります。終わりも近いですが、まだまだ楽しんでいきましょう!
「Celeste走者は皆人間離れしている」
そう思いこんでいませんか?本記事ではCelesteの上位走者もはじめは初心者だったこと、そしてどのようにして星人になったのかというところを示しながら、Celeste Speedrunをどのように学び、練習すれば良いかということを皆さんに紹介します。
練習ツール「Everest」「Speedrun Tool」を導入しましょう!
CelesteはSpeedrun.com上で総プレイヤー数は4000人、アクティブ数は寄稿時に150人以上ととても人気のスピードランとなっています。ではなぜこんなにも人気なのでしょう?その理由の一つに練習のしやすさが挙げられます。
Celesteはその人気から様々なmodが公開されていて、その中にはもちろんRTA走者向けのものもあります。ここでは代表的な2つの練習用ツールとその導入方法をご紹介します。
Everest
Celesteのmodを導入するならまずこのEverestを入れる必要があります。他のさまざまなmodを導入するにはEverestをダウンロードしておく必要があります。いわばmodのためのmodです。
Everestは練習ツールとしても便利な機能があります。それはデバッグマップの利用です。デバッグマップは主にチャプター内で好きな場所にすぐに移動したいときに利用します。練習効率が上がるのでとても便利な機能となっております。Everestのインストール方法とデバッグマップの簡単な使い方は下記の通りになります。
Everestの導入
- こちらのリンクからダウンロードページに移動します。(Game Bananaという、ゲームのさまざまな素材やモッド置き場のようなサイトです。)
- 「everestinstaller_dec39.exe」をダウンロードします。
- インストーラーを起動し、「celeste.exe」のアドレスを指定して導入します。
- Everestのバージョン(最新のものがおすすめです)を指定し終えたらインストールを開始します。
デバッグマップの簡単な使い方
- ステージ内にいる状態でF6キーを押します。
- 移動したいスクリーンを探し、そのスクリーン内のリスポーン位置を示す赤い点を右クリックします。
- 移動完了!
Speedrun Tool
名前の通りSpeedrunをする人のためのmodです。はっきり言います。絶対に導入しましょう。このツールは最強です。なぜここまで言うのか、それはこのツールが細かい部分練習とそのタイム計測を可能にし、様々なルートの開拓や練習に一役買っていたからです。
具体的に説明をします。このSpeedrun Toolはどこでも好きなタイミングをスタート地点として練習することができ、やり直しもすぐにできるというRTA走者にとって夢のようなツールなのです。難しい技の練習はもちろん、設定したスタート地点からゴール地点までのタイムも計測できるのでルートごとの速さの比較も簡単にできます。先ほど同様インストール方法と簡単な利用方法を記載しておきます。繰り返しになりますが、練習効率がとんでもなく向上するのでぜひ導入しましょう。
Speedrun Toolの導入
- こちらのリンクからダウンロードページに移動します。(Everestと同じくGame Bananaのリンクです。)
- 「Files」の項目から、「speedruntool…」(こちらも最新版をおすすめします)をクリックしダウンロードします。
State Save(細かい区間練習用の機能)の使い方
- ポーズメニューのMod OptionsからSpeedrun Toolを探しMore Optionsを選択、Button ConfigからSave State、Load State、Clear Stateの3キーを確認します。(デフォルトはSave State:F7、Load State:F8、Clear State:F3、以下はこの設定であるとして表記します)
- ステージ内でセーブしたい位置でF7を押します。(State Save完了)
- 練習します。この時デスするか、F8を押すことでState Saveの位置に戻ることができます。
- 十分に練習したら、F3を押してSave Stateを削除します。
テクニックを学ぼう!
さて、問題です。なぜ僕はCelesteを走っているでしょう。
正解は
かっこいいから。
圧倒的なテクニックに秘められたスタイリッシュなPOWERテクニックを最大限活かした疾走感のある走りに魅せられたんですね。Celesteにはさまざまなテクニックがあります。ミッドエアーデモハイパ―ダッシュ、バニーホップ、リバースハイパーダッシュ…(私の主観で名前がかっこいいやつを抜粋しました)
実は、いくつかのテクニックは初心者でも比較的簡単に出すことができるんです。今回はその中からゲーム内でも紹介される2つのテクニックを紹介します。これができるだけであなたのマデリンに約1.5倍の疾走感(moy4shi調べ:母数1のアンケートより)が付与されます。
ウォールバウンス
7Bで出てくるアレです。名前の通り壁を使って跳ね上がる技になっています。普通に壁を登るよりも速く大きく上方向に移動することができるので、上方向に早く移動したいときには積極的に使うテクニックです。
ウォールバウンスの入力
- 壁に接するように真上にダッシュをします。
- ダッシュの加速が乗っている間にジャンプを押して壁キックをします。
- 「ポヨイーン」というような専用の特殊SEが鳴っていれば成功!
ハイパーダッシュ
8Cのアレです。Celesteのスピード感を比較的簡単に味わうことができるお手頃テクニックです。横方向に大きく飛ぶことができるので横方向の移動に積極的に使うテクニックです。ここで紹介するテクニック以外のテクニックの6割ほどがこのハイパーダッシュの応用になるので、初めに覚えておきたいテクニックでもあります。
ハイパーダッシュの入力
- 方向キーを斜め下に入力します。
- ジャンプとダッシュを同時押しします。
- 横方向に素早く移動できたら成功!
この2つにも様々なテクニックがありますが、ひとまずこれを習得できれば素早いマデリンを操作してる感覚をつかむことができると思います。
自分に合った各スクリーンの攻略ルートを研究、区間練習を練習しよう!
ツールを導入し、テクニックについて学んだら次はいよいよ本格的に練習を始めましょう。最初はスクリーンごとに練習していきます。「こうすればなんとなく成功しやすい」というような移動を体に覚えさせましょう。そこから次第に「ここでジャンプしてこのタイミングで右にダッシュして…」といったように操作を言語化できるようになっていければよいと思います。なかなかうまくいかないスクリーンがあった時はSpeedrun Toolの力を頼りましょう。
動画のような形でSpeedrun Toolを活用して1スクリーンずつ学んでいきましょう。のちに記述するCeleste攻略wikiも活用するとよいでしょう。
このようにして1チャプターすべての攻略方法を定めたら、次はチャプターを通して練習しましょう。はじめのうちは「次はなんだっけ」となることも多いかと思いますが、たくさん練習をして体に覚えさせていきましょう。アドバイスになりますが、3面や7面などの長くて難しいチャプターを練習するのは後々のほうでいいかと思います。覚えるのが大変なので操作の感覚が身についた後のほうがよいです。特に3面は序盤の顔をして激ムズなので後回しにしましょう。#オオシロを許すな。
いよいよ通しでAny%を走ってみよう!
さあいよいよ準備が整いました。あとは通してみるだけです。セレステのタイム計測はIGTで、ゲーム内でタイムを表示してくれます。ただ、皆さんおなじみのLiveSplitのAuto Splitterを利用することでタイムの状況を見やすくすることができます。僕が始めたての頃はAuto Splitterの設定に苦戦したので、ここではそれについて少し説明します。
他のIGT計測のゲームの走者方はご存じかもしれませんが、LiveSplitで勝手にラップを切ってくれるAuto Splitterを使うためには設定をいじる必要があります。
オートスプリッターの設定
- livesplitウインドウを右クリックし、Edit Splitをクリック、Game Nameに「Celeste」と入力し、Run Categoryを「Any%」にします。
- 少し下のAutosplitting is avaibleの項目の「Activate」をクリックします。
- 「Settings」から、ラップを切る区間を選択します。ここでは右上の「Chapter」をクリックしておくことを推奨します。
- 切るラップ数に対応したセグメントを作ります。
- Edit splitから戻り、livesplitウインドウを再度右クリックします。今度はCompare Againstをクリックして、「GameTime」を選択します。
これでオートスプリッターを利用することができるはずです。ゲーム内のファイルタイムを同期していれば設定完了です。タイマーが正常に動かない場合はレイアウトの設定等がReal Timeになっていないか等を確認しましょう。
さあいよいよです。初通しをしてみましょう。初通しは「とにかく死なないように」を心がけると良いかと思います。死ななきゃ速いです。
区間練習でやったことを思い出しながら自分の記録を出しましょう!
他の人の動画を見つつ、繰り返し練習して自己ベストを縮めていこう!
初通しが終わったら反省会をしましょう。
どこでミスをしていたかを思い出して攻略方法を見直していきましょう。私の個人的なおすすめは自分よりも少し早しタイムの動画を見ることです。他のゲームだと世界記録を参考にするということが多いかと思います。ただ、ことCelesteにおいてそれはあまり意味がないことかもしれません。何やってるか意味わかんないもん。なんなら私も理解できないもん。
ですので、Speedrun.comの自分より1~2分速い人の記録動画を見て、スクリーンの攻略方法を練習してインプットしていきましょう。最初に覚えた手法よりもやりやすいかもしれません。そのようにしてCeleste知識をどんどん深めていきましょう。PBは少しづつ、少しづつ、縮まっていくものです。
ここまでできればあなたは立派なCeleste走者です。あとはどれだけやれるかです。
あなたのCeleste星人への道はもう開かれました。
+α Celesteお役立ち情報
Celesteの情報をもっと知りたい!
そんな人に向けて2つご紹介をさせていただきます。
Celeste日本語サーバー
実はCelesteプレイヤーはさまざまなフォルムが存在します。
お気をつけください pic.twitter.com/AHoAVPbdWI
— まつ (@matsuggwp) July 15, 2021
(引用元:まつさん(@matsuggwp))
そんな多種多様なCelesteプレイヤーが集まる日本語discordサーバーがあります。ここではスピードランの情報はもちろん、カスタムマップや企画について話したりなどceleste好きが日々ワイワイしているサーバーです。興味がある方は下記の招待リンクから気軽にご参加ください。
招待リンク:https://discord.gg/49H3bb42SU
Celeste攻略wiki
スピードランのお役立ち情報と言えばこのCeleste攻略wikiです。
ここでは各スクリーンごとの通常攻略方法とスピードランルートがそれぞれ作られていたり、様々なテクニックについての説明、そして初心者向けのAny%参考動画も用意されています。参考資料として十分すぎるほど整備されているので積極的に活用しましょう。
Celeste攻略wiki:https://wikiwiki.jp/celeste/
おまけ:私がCeleste星人になるまで
※ここはただの自分語りなので読まなくてもいいです
私は12/11、当初の目標にしていた30分切りを達成することができました。
ようやく頭の数字を2にすることができました!
一年強頑張ってきて本当によかったです!!#Celeste #RTA_PB pic.twitter.com/s9pdO6YLMc— moy4shi(もやし) (@moy4shi_dayo) December 11, 2021
(引用元:moy4shi(@moy4shi_dayo))
そもそも私がCelesteをプレイするきっかけになったのはRTA in Japan Online 2019でnero×2さんが走られたカテゴリ100%のRTAでした。「こんなカッコイイ技ができれば楽しいだろうなぁ」という浅い考えでCelesteの沼につかり始めました。
今ではCeleste星人と他称されることもある私ですが、初通しは約54分と、本当にCeleste星人になれるのか?みたいな記録でした。でも、自分よりうまい人のプレイ配信をみたり、わからないところを教えてもらっていくにつれて1分とか、30秒とかの小さい短縮を繰り返していつの間にかSum of Bestが30分を切っていました。
ここまで来たらやり切りたい。そう思って死に物狂いで30分切りを目指しました。
皆さんにお伝えしたいのは、(これはCelesteに限らずそうだと思いますが)RTAの本質は、過去の自分との闘いだということです。確かにCelesteは難しくて、なのにうまい人はとんでもないスピードでクリアしている。でも、自分の記録を見つめなおして、研究して、上達を繰り返していけば、少しづつですが確実にタイムは縮まっていきます。焦らず、一歩ずつ記録を縮めていきましょう。
気づけばセレステ星人と呼ばれているかもしれません。
(この話のソースは私であり、参考にする必要は全くありません。)
おわりに
今回アドベント企画でこのような記事を書かせていただきました。本当はもっと書きたいこともあります(2ボタンでストーリークリアしたプレイヤーがいたとか)が、今回はこの辺で終わりにさせていただきます。
明日のアドベント企画の記事もCelesteについてで、yotaniさん(@yotanini)が今年Celeste Speedrun界隈を震撼させたとある技についての記事を書いてらっしゃいます。年末のRTA in Japan2021に向けた予習もかねて是非ご一読しましょう。
最後にこの一言で締めさせていただきます。
Celesteは、良いぞ。
Celesteは良いぞbot
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