君はパズルボブル4RTAの恐ろしさを知っているか

パズルゲーム

皆様は、パズルボブル4というゲームをご存知でしょうか。その名の通り、パズルボブルシリーズの4作目にあたる今作は、さまざまな新要素が追加されより遊びの幅が広がっています。

しかし、今作をいざRTAしようとなると、そこは魔境と化します。今回は、このパズルボブル4のRTAがなぜここまで恐ろしいのか、1人用モードに絞ってその理由を解説します。

なお、本記事で使用している画像は全てPlayStation版のパズルボブル4のスクリーンショットから引用しています。

理由① 滑車の扱いが難しい

今作の1人用モードには、新要素である滑車(バランスフィールド)が登場します。

A-1

最初からお目にかかれる

 

滑車とは、ご覧の通り2点で吊られた紐の両端にバブルが付いたものです。紐に付いているバブルは「滑車支点」と呼ばれ、この2つのバブルを消せば滑車は消滅します。

赤丸のバブルが滑車支点

赤丸のバブルが滑車支点

 

滑車の厄介なところは、左右の重さが釣り合わなくなるとバブルの数が多い方が下がってくるという点です。

パズルボブルのルールは「一番下のラインをバブルが超えてしまったらゲームオーバー」なので、RTAにおいては、滑車の動きを制御しながら最適解を高速で導き出し的確にバブルを打ちこむ必要があります。

 

特に要注意なのが、左右のバランスが大きく崩れ、滑車が小刻みに震えている時です。この時は、軽い方の滑車にバブルを付けても重い方が落ちてきます

この場面でオレンジを左に付けると

右が落ちてきてゲームオーバーです

 

しかし、人類は滑車に翻弄されるばかりではありません。滑車の攻略法の1つが、動きを止めてしまうことです。

赤丸で囲んだ部分が固定されている

上記のように、バブルをくっつけてしまえば滑車を固定できるので、RTA中にはこのテクニックがよく使われます。

 

また、紐の長さが常に一定であることを利用し、滑車支点を滑車に密着させて「これ以上落ちてこない」という状況を作るのも手段の1つです。

左側の滑車支点が滑車にひっかかっているため、これ以上右が落ちることはない

この例の場合、これ以上滑車が右に動きようがないため、どれだけ右側にバブルを付けても滑車は動きません。

 

以上のように、滑車と上手く付き合う方法はないわけではないのですが、人類がパズルボブル4のRTAをする際に滑車が強敵として降臨することは疑いようのない事実です。

現に、筆者はパズルボブル4を人類が走る際の攻略法は、余計なことをしないことだと考えています。

無理に狙わない方がいいこともある、それが人生

パズルボブルはもともとリカバリーがそこまで容易ではないゲームですが、滑車のあるステージでは特にリカバリーが難しくなります。滑車の特性上、1ミスがゲームオーバーを招く場面が極めて多いのです。

そのため、パズルボブル3から導入された「天井反射」を利用し、要らないバブルは天井で反射させて捨て、欲しい色だけをフィールドに打つのも戦略の1つです。

理由② 高い反射精度が求められる

パズルボブル4では滑車の難しさばかりに目が行きがちですが、実は滑車でないラウンドも難しいです。その理由の1つに、精度の高いショットを求められるラウンドが多いことが挙げられます。

これがなかなか入らないんだ

たとえば、G-4では赤丸で囲んだバブルのいずれかを消さないといけないのですが、このバブルを消すためには、邪魔になる他のバブルを消したうえで、図示したとおりおじゃまブロックの間をすり抜けるようにして反射させるテクニックが必須です。

おじゃまブロック(八角形のブロック)は消すことができないため、すき間を縫ってバブルを差し込める人のみが走ることを許されたルートと言っても過言ではありません(筆者注:このゲームは全64通りのルートが存在するため、このラウンドを通らないルートも組めるのですが、どう組んでもこういった技術力の求められるラウンドに当たります)。

滑車を切り抜けたと思ったらこのような高難易度ラウンドが突然現れるので、人類には心休まる暇がありません。

 

また、先ほども軽く触れた「天井反射」が、ここでも大きく関わってきます。今作では天井でもバブルが跳ね返るため、RTAにおいては天井で反射させてバブルを当てることも求められます

壁と天井を含めた2点で反射させて、特定の場所に当てるケースも少なくありません。

青いバブルを引いたら、一番上に当てるのが最速

ただクリアするだけなら無理に一番上を狙う必要もそれほどないのですが、RTAともなると話は別です。迅速に針を動かし、的確に打ち込む必要があります。

ただでさえ難易度の高いパズルボブル4が、クリアタイムを競うRTAになるとさらに難しくなる理由の1つが、反射精度が求められる点にあると言えるでしょう。

理由③ 乱数が厳しい

パズルボブルRTAを見たことのある人はご存知かもしれませんが、このゲームのRTAは乱数との戦いです。

パズルボブル4も例外ではなく、「余計なことをすると死を招く」という滑車の特徴ゆえに、より乱数が凶悪になっています

欲しい色が来るまでバブルを捨て続けていたら、最後まで欲しい色を引けずにそのままゲームオーバーを迎えるケースも少なくありません。

 

この問題を解決するために人類ができることは、徳と試行回数を積むことです。祈って試行回数を積みましょう。

パズルボブル星人のパズルボブル4をみんなで見よう

ここまで、いかにパズルボブル4のRTAが難しいかを説明してきましたが、このゲームがなんとAwesome Games Done Quick 2022で披露されます。

披露されるのは「Puzzle – Arcade (Normal)」というカテゴリで、ここまで紹介してきた滑車や高難易度ラウンドなど全30ラウンドが楽しめます。

(筆者注:bit warが採用されたため、寄付金額によって難易度がExpertに変更される可能性があります。)

 

走者は、パズルボブルシリーズで複数の世界記録を保有するposhi氏です。記事内で殊更に「人類」を強調していたのでお気づきの方もいるかもしれませんが、poshi氏はパズルボブル星人なので、この記事に書いた内容とは全く異なるプレイングを披露してくれます

パズルボブル星人にかかれば、高難易度ラウンドも赤子の手をひねるようにすんなりクリアしますし、滑車だってどんどんバブルを付けていきます。

この記事に書いたことは、イベントの走りを鑑賞するうえでほとんど役に立ちませんが、2022年の1月にはぜひパズルボブル4のRTAをご覧いただき、人類との差をその目でご確認ください。

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