【スーパードンキーコング2】Switch Online版リリース!RTAにおけるSFC版との違いとは?

2Dアクションゲーム

任天堂の有料サービス『Nintendo Switch Online』の加入者が利用できる『ファミリーコンピュータ&スーパーファミコン Nintendo Switch Online』にて、9月23日(水)に4つのゲームタイトルが追加されました。その中でも特に注目を集めているのが、1995年に発売されたアクションゲーム『スーパードンキーコング2』です。

ファミリーコンピュータ & スーパーファミコン Nintendo Switch Online 追加タイトル [2020年9月]

前作『スーパードンキーコング』が7月に同サービスに追加されて以来、本作のSwitch Onlineバージョン(以下、Switch版)を望む声が多く上がっていましたが、早くもそれが実現した形です。

前作のSwitch版については以前の記事の中で、残念ながらRTAには向いていないことを解説しました:

【スーパードンキーコング】待望のSwitch Online版!RTA技『飛鳥文化アタック』は可能?

さて、本作の場合、RTAにおいてSwitch版は有用なのでしょうか?

答えは「Yes(多くのカテゴリで最適なバージョン)」です。

本記事では、はじめにSwitch版の特徴やSFC版との差異について説明を行い、簡単に真似できるRTA技や初心者向けレース企画についても紹介します。

Switch版で出来ること・出来ないこと

本作のRTAには、有名な『無の取得』に代表される様々なテクニックが存在します。当サイトでも、その内のいくつかについて紹介してきました:

【スーパードンキーコング2】Any%RTA2年ぶりの大発見!氷の壁を抜ける『Arctic Zip』

【スーパードンキーコング2】ルート研究者に聞く「RTAを変えた発見ランキング」BEST3

Switch版では、これらの記事にある大技を問題なく再現できます。より詳しく述べると、『スーパードンキーコング2』には、初期版と後期版の2種類が存在するのですが、Switch版は後期版に対応するので、一部の初期版限定の技を除いたほとんどのバグ技を実行できる、というわけです。

では、Switch版で実行できない技には、例えばどのようなものがあるのでしょうか?

1つは、8-4『ホットドーム タイザー』で使われる高速移動技『ZIP』です。

(動画は ダイジェスト:DKC2 102% 1:25:54 より)

この技は、102%RTAにおいてボーナスステージへ移動するために使用されます。コントロールバレルに入って画面左へコースアウトすることが発動条件なのですが、Switch版では画面外の領域に移動できないようになっているので、実現することができません。

もう1つは、空中でチームアップを繰り出す技『サルクライマー』です。

(動画は [WR] Donkey Kong Country 2 Warpless 49:46 より)

主にWarplessのRTAで6-3『クラッシュ エレベーター』を登るために活躍するこの技も、Switch版では実行することができません。

Switch版はRTAで実用的?

Switch版では、後期版で使われているRTAルートをそのまま実行することができます。それどころか、読み込みが早く、暗転時間を短縮できるためSFC版よりも有利です(Wii U版の場合だと、Any%で約10秒ほど実機との差が開きます)。

『Switch Online』に加入しているだけでいつでもプレイできる点や、「巻き戻し」機能を活用して効率的に練習できる点も考えると、Switch版の登場は本作の今後のRTA人口の増加に寄与するのではないか、というのが筆者の個人的な期待です。

ただし、大手記録集積サイト『speedrun.com』上では実機とバーチャルコンソール(VC)でリーダーボードが分離されており、Switch版は後者に含まれる点に注意が必要です。本作の上位プレイヤーの間では近年特に「実機志向」が強く、VC版のリーダーボードには活気があるとは言えない状況です。事実、リーダーボード分離以前の記録を見ても、有利であるはずのVC版が最後にトップに立ったのは2014年のことです。

また、本作のRTAには4つの主要カテゴリが存在しますが、Switch版に適しているのは『Any%』と『True Ending』の2つです。初期版限定の技が大きくタイムを左右する『102%』と『Warpless』では、現状は実機で走るのが有利となっています。

サルでも真似できるお手軽RTA技紹介

ここからは、Switch版で本作を初プレイする方や、SFC版以来久々に本作に触れる方向けに、誰でも真似できる易しいRTA技を2つピックアップして紹介します。

とげとげタルめいろ「茨抜けショートカット」

以下の動画をご覧ください。3-6『とげとげタルめいろ』後半に広がる迷路地帯の前の茨をチームアップですり抜けて、大幅にショートカットします。

この技は位置調整とチームアップ上投げのタイミングがかなりシビアなため、まずはディディーのつま先が木の板の端と重なるくらいの場所に立っていることをしっかりと確認します。そして大ジャンプを行い、最高点に達したタイミングでディクシーを上に投げます。ただ上に投げるだけではなく、投げたあと左に着地してダメージを受けることによって、ディクシーを茨の上側に移動させることができます。

ちなみにRTAでは、上の足場にいるクランポンを使ったチームアップ2段ジャンプで、より高い茨を抜ける、通称『グリーンモンスター(GM)』と呼ばれる技がよく用いられます。今回紹介した茨抜けは、GMに失敗した場合のリカバリーとして使われることがあります。

パラシュート パニック「自由落下ルート」

続いては、5-4『パラシュート パニック』において、オウムのコークスを使わずに自由落下して攻略するルートを紹介します。

やることは極めて単純で、Nパネル直後にいるコークスを降りてそのまま落下するだけです。すると、自動的に無敵時間でジンガーを1体すり抜けることができます。その次のジンガーには当たってしまいますが、その後は「く」の字に折り返すことで安全地帯まで難なく到達することができます。

Switch版の短期習得レース企画が開催されます

本記事で紹介した『スーパードンキーコング2』Switch版のRTAを、3週間という期間で習得してレースを行うイベント『RacingChallenge with SwitchOnline vol.3』が、以下の通り開催されます。

日時:2020年10月15日(木)21:00~24:00

カテゴリ:Any%(Switch版限定)

第1レース(21:00~):Histさがりゃんむつなり

第2レース(22:30~):Lizラマ

解説:とんこつ(筆者)、

配信場所:twitch.tv/rtaracing

本イベントでは、同日に配信された他のタイトルについても同様のレースが行われる予定です。最新のテクニックを含む詳しい情報は、海外Wiki『DKC Speedruns』などに集約されており、RTAを習得しやすい環境も整っています。ご興味のある方はこの機会に是非、本作のRTAに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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