カービィのエアライドとは
2003年にHAL研究所と任天堂によって発売されたニンテンドーゲームキューブ専用のアクションレースゲームです。カービィシリーズでは唯一のレースゲームで、エアライド、ウエライド、シティトライアルの3つのモードが収録されています。基本操作はスティックとAボタンのみで行い、アクセルに該当するボタンは存在せず自動で走るのがこのゲームの特徴です。
ウエライドAny%とは
speedrun.comでは、Top Ride 100 Checkboxesと呼ばれているカテゴリーとなります。このゲームにはクリアチェッカーという120個のマス(課題)が各モードに用意されています。Top Rideとはウエライドのことで、ウエライドでクリアチェッカーのマスを100個埋めるまでのタイムを競うカテゴリーです。なぜ100個なのかというと、各モードに「クリアチェッカーのマスを100個以上埋める」というマスが用意されており、このマスを埋めることで各モードのエンディングムービーがアンロックされるためです。
この記事では、以下の世界記録の動画を紹介しながら、簡単にRTAの流れを紹介していきます。
クリアチェッカーの画面。100個のマスをできるだけ早く埋めていきます。 |
運が大きく絡む前半戦
最初に挑むのは砂というコース。このコースでは「サンドワームに3回以上つかまり1位をとる」と「7周を52秒以内にゴールする」という課題があります。しかし、この2つを同時に達成できるかはサンドワームの機嫌次第…つまり運です。なかなか飲み込んでくれず52秒を超えてしまう…というケースがとても多いです。まずはサンドワームの洗礼を受け、このRTAはようやくスタートラインに立ちます。
砂。左の敵がサンドワーム。 |
砂の後は、空、鉄、水、光の順に攻略。これらのコースも運要素が少しあります。そして次に炎。ここでも大きな運要素が登場。「1試合中、大噴火を3回以上起こす」、「6周を53秒以内にゴールする」、「ファイアを持ったまま1位をとる」などの課題を同時に狙います。大噴火が起こるのは運ですし、ファイアが出るかどうかも運…。もちろん53秒以内にゴールできなければマスを一つ埋め損なってしまいます。
炎。かなり運が良いようです。 |
炎、草を攻略し、次はハンデを背負ってCPUレベル5に挑みます。レベル5は一番強いレベルで、これに勝つとマスが埋まります。さらにボタンを押さずに1位でゴールする、アイテムを取らずに1位をとる、と言ったマスもあるので、これらも同時に狙います。1周にすれば早く終わるものの、CPUの動きによっては非常に厳しいので、とても不安定な区間です。
鉄での一騎打ち。わずかな差で負けてしまったようです…。 |
CPUレベル5との一騎打ちの後は砂でまだ埋めていないマスを狙います。これが終わればいよいよ後半戦です。
実力が大きく出る後半戦
後半戦に入ったらまずはタイムアタックへ。このモードでは5周走るタイムを競います。それぞれのコースに2つのマスが用意されているので、全てのコースを走ります。タイムアタックでは、アイテムの出現するタイミングが固定となっているので、動きを固定化してスピードアップ系のアイテムを取ることが重要です。
草でのタイムアタック。このコースはチャージアップとスピードアップをフル活用します。 |
タイムアタックの後はフリーラン。このモードでは一周するごとにタイムが計測され、タイムアタックと同様に設定された時間以内のタイムを出せれば2つのマスを埋めることができます。タイムタックよりもノルマが厳しくなっているので、1発目で出すのは練習が必要です。
水でのフリーラン。地形が複雑でとにかく引っ掛かりやすいコース。 |
まとめ
前半は運だらけ、後半はほぼ実力という少し変わったRTAでした。このRTAは、今年の3月に行われたカービィシリーズタイトルRTAリレー2というRTAイベントにも採用されていた競技です。当時の世界記録はFurretTurret氏による23分8秒でしたが、現在は筆者が22分41秒というタイムに縮めました。今回紹介した動画ではこの記録を細かく解説していますので、良ければそちらもご視聴ください。
解説動画: https://youtu.be/xzqAXS8bDIM
星のカービィシリーズのRTAをメインに活動しています。
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