【スーパードンキーコング3】Switch Onlineにトリロジー集結!RTA的メリットまとめ

2Dアクションゲーム

任天堂の有料サービス『Nintendo Switch Online』の加入者が利用できる『ファミリーコンピュータ&スーパーファミコン Nintendo Switch Online』にて、12月18日(金)に5つのゲームタイトルが追加されました。その中でも今回注目するのが、1996年に発売されたアクションゲーム『スーパードンキーコング3』です。

ファミリーコンピュータ & スーパーファミコン Nintendo Switch Online 追加タイトル [2020年12月]

前作『スーパードンキーコング2』が9月に同サービスに追加された際には、遠くないうちに本作のSwitch Onlineバージョン(以下、Switch版)も来るのではないか、という期待の声が多く上がりましたが、それが早くも今年中に実現したのは一ファンとして嬉しい限りです。

本作の追加をもって、スーパードンキーコングシリーズの3作品がSwitch Onlineに集結したわけですが、RTAプレイヤーの視点から見てSwitch版の登場にはどのような意義があるのでしょうか?

前の2作品のSwitch版については以前の記事の中で、それぞれRTAには向いていないこと、多くのカテゴリで最適なバージョンであることを解説しました:

【スーパードンキーコング】待望のSwitch Online版!RTA技『飛鳥文化アタック』は可能?

【スーパードンキーコング2】Switch Online版リリース!RTAにおけるSFC版との違いとは?

本作はどちらにあたるかと言うと、『スーパードンキーコング2』と同じく、Switch版は多くのカテゴリで最適なバージョンです。それに加えて、北米版が有利となるカテゴリも少なくない本作では、北米版のプレイ環境が容易に手に入るというSwitch版ならではの恩恵を得ることができます。

本記事では、はじめにSwitch版の特徴や北米版のプレイ方法について説明を行い、簡単に真似できるRTA技や初心者向けレース企画についても紹介します。

Switch版で出来ること・出来ないこと

本作のRTAには、過去に当サイトで紹介してきたような数々のテクニックが存在します:

【スーパードンキーコング3】ボス戦用RTAテクニックまとめ

Switch版でも、一部の技を除いたほとんどのバグ技を実行することができます。『スーパードンキーコング3』には、初期版と後期版の2種類が存在するのですが、後期版に対応するSwitch版では、初期版限定のものを除く全てのRTA技を実行できるのです。

では、Switch版で実行できない初期版限定技には、どのようなものがあるでしょうか?

最も代表的なのは、2-3『スクイール ホイール』で使われるバグ技『シャッターすり抜けです。

この技は、『Warpless』のRTAにおいて、ワープバレルを使わないという制約の下でステージの大半をショートカットするために使用されます。後期版でも別の手順を使えばシャッターをすり抜けること自体は可能ですが、動画のやり方と比べて大幅に遅くなってしまいます。

Switch版はRTAで実用的?

Switch版では、後期版で使われているRTAルートをそのまま実行することができます。それどころか、読み込みが早く、暗転時間を短縮できるためSFC版よりも有利です。また、『Switch Online』に加入しているだけでいつでもプレイできる点や、「巻き戻し」機能を活用して効率的に練習できる点も、Switch版の強みと言えるでしょう。

ここまでの話は前作のSwtich版と全く同様ですが、冒頭で触れたように、北米版専用の技が重要となる本作のRTAにおいては、北米版のプレイ環境が容易に手に入るというのが大きなメリットです。

従来は、本作のRTAを北米版で走るためには、輸入のためのコストに加え、日本のものと形状の異なるカートリッジをプレイできるようにするための一手間が必要でした。しかし、日本のSwitch本体でも簡単に北米版をプレイできるSwitch Onlineでは、これらの労力が一切必要ありません

(北米版のプレイ方法については、例えば以下の動画が参考になります。)

海外ニンテンドーオンライン特典 NES、SNESプレイのやり方!

本作のRTAには4つの主要カテゴリが存在しますが、先に挙げた初期版限定のバグがタイムに影響する『Warpless』以外の3つはSwitch版に適しています。それらのうち、日本版が有利なのは『Any%』、北米版が有利なのは『103%』と『Beat Krematoa』です。

ただし、大手記録集積サイト『speedrun.com』上では実機とバーチャルコンソール(VC)でリーダーボードが分離されており、Switch版は後者に含まれる点に注意が必要です。本作の上位プレイヤーの間では「実機志向」が強いことから、VC版のリーダーボードには活気があるとは言えない状況です。

サルでも真似できる(?)お手軽RTA技紹介

ここからは、Switch版で本作を初めてプレイする方や、SFC版以来久々に本作に挑む方向けに、誰でも真似できるRTA技を2つピックアップして紹介します。

アーリック戦「弾幕スキップ」

まずはワールド2のボス『アーリック』戦において、相手の弾幕フェーズをスキップしてしまうテクニックです。以下の動画内では2通りの方法でアーリックの動きを調整しています。

1つ目の方法ではタルを持っている間に出せる空中ジャンプを、2つ目の方法ではポニーテールスピンを利用することで、上の足場に少しだけ長く居座ります。そうすると、アーリックが大量の毒玉を吐かずに下降してくれるので、素早く倒すことができます。

RTAではディンキーのチームアップを利用して倒す方法が主流ですが、ダメージを受けてしまった場合のリカバリーとして今回紹介した方法が使われることがあります。

ボス戦自体をスキップする『ブリークカット』

続いてはワールド5のボス『ブリーク』戦そのものをスキップしてしまう技を紹介します(日本版限定)。やり方は非常にシンプルで、ブリークにわざとやられた後、暗転が始まる前の特定のタイミングでスタートボタンを押すだけです。

ポーズ音と同時に暗転が始まれば成功で、何故か戦わずしてブリークに勝ったことになり、1分以上のタイム短縮になります。スタートボタンの入力が特定の1F(約1/60秒の時間)に行われなければならないため、すぐに成功させるのは非常に困難かもしれません。しかし、失敗した場合、早い方のミスであればただのポーズとなり、遅い方のミスであればポーズ音が鳴らないことから、どちら側のミスだったかを後から判別することは可能です。この判別法とBGMを頼りに根気強く挑戦し続ければ、1度決めることは誰にでも出来る技であると言えます。

以前の記事でも触れましたが、この技でブリークを倒すと、達成度は加算されるもののボーナスコインを取得できなくなってしまうため、完全クリアを目指す最中に遊びで使用する場合には注意が必要です。

Switch版の短期習得レース企画が開催されます

本記事で紹介した『スーパードンキーコング3』Switch版のRTAを、3週間という期間で習得してレースを行うイベント『RacingChallenge with SwitchOnline vol.4』が、以下の通り開催されます。

日時:2021年1月12日(火)21:00~22:30

カテゴリ:Any%(Switch版)

走者:ラマめーじゃーおじさんむつなり

解説:とんこつ(筆者)、

配信場所:twitch.tv/rtaracing

本イベントでは、同日に配信された他のタイトルについても同様のレースが行われる予定です。本作のRTAに関する詳しい情報は、海外Wiki『DKC Speedruns』などに集約されており、ラーニングしやすい環境も整っています。ご興味のある方はこの機会に是非、本作のRTAに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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