※この記事は、daradarachさんからの寄稿になります。
過去にRTAinJapanでも披露されたチャレンジャーのチャートは、Speedrun.comの該当ゲームページのGuideなどにも載っていない。
2007年に書いた拙blog記事も残ってはいるが、当時らしさのある表現であり現代にそぐわないこと、ほぼ廃墟となったblogに残しても誰にも拾われないであろうこと、RTAGamersにチャートを掲載する人が少しでも増えたらいいなという願い、あたりを理由にこちらに投稿する。
前提知識
チャレンジャーとは1985年10月15日、ハドソンより発売されたファミコン用アクションゲーム。Wikipedia
全4シーン構成となっているが、横スクロールステージ(シーン1、3、4)と見下ろしステージ(シーン2)に大きく分かれる。
シーン1の電車をクリア、シーン2の見下ろし面を探索、シーン3の洞窟に入ってKEYWORDと呼ばれるクリア必須アイテム3種(指輪、王冠、鍵)を取得、シーン4でドン・ワルドラドを撃破して王女マリアを救出、で見事クリアとなる。
横スクロールステージでは1被弾で即死する。
見下ろしステージは体力制だが、無敵時間=操作不能時間であり、敵がやたら寄り付いてくることから、1度被弾するとそのまま死ぬことも非常に多い。
余談だがハドソンのFCアクションは無敵時間が短いまたは無いものが多い。
見下ろしステージでは敵を4匹倒すたびにパワージュエルまたはパワーソードが出現する。
出現したアイテムにはナイフを当てることでその効果を発動する。間違っても触れてはならない。
パワージュエルなら、全画面(正確には画面やや外)の敵を全滅させる。
パワーソードなら、一定時間【高速化+ナイフ強化】され、通常倒すことのできないタマなどの敵が倒せるようになる。ただし被弾時の転がりも高速化されるため、被弾無敵が短くなり、連続ダメージで死ぬことも多い。
タイトル画面で難度を変更できる。本チャートはデフォルトのLv8を前提としている。
KEYWORDアイテムは9つあるシーン3にランダム配置される。完全ランダムと思われていたが、2007年に筆者が乱数固定が可能であることを発見し、その後Wiiのバーチャルコンソールで実用できることが発見された。というわけで既に販売終了となったWiiVC版を持っていないと乱数固定できないという参入障壁が高いゲームとなっている。とは言えRetrofreakなどの一部互換機でも乱数固定は可能なようだ。
チャート紹介
こちらのサイトがMAP画像付きで紹介していたのでこちらも参照のこと。
事前準備
WiiVCのセーブデータを破棄する。セーブデータがあると乱数が固定できない。
シーン1(電車)
ゲームをスタートし、ROUND1 READYと表示されたら、シーン1が始まるまで十字キーの→を押し続ける。
これにより、シーン2の洞窟に配備されるアイテムの位置が最速パターンに固定される。
電車内に入ってから無敵化する裏技を発動させるため、絶対にナイフは投げない。投げずに電車に入るだけで無敵になる。そのため雑魚はなるべく歩きジャンプだけで避ける。
電車内に入ったら左に歩く。無敵なので歩くだけ。
BOSSであるドン・ワルドラドが動き出したら、右に歩き電車から降りる。
シーン2(見下ろし)
ダミーを合わせて10の洞窟が存在する。
1つ目の洞窟(MAP右下)に入ってKEYWORDを取得。
その後、MAPを北上する過程で、モーリン・オジーズの出る辺りで敵を4匹倒し、パワーソード取得。
モーリンを1匹倒して北上し、速度が戻ったあたりでオジーズを倒す。狭い岩場で行く手を阻むタマはゴリ押しで抜けて、ピタロボを倒せば晴れてパワーソード永続の裏技が発動する。この状態を維持したまま8つ目の洞窟まで駆け抜ける。
8つ目の洞窟を抜ければ、最後の洞窟はすぐ南側にある。少し西に回って進むだけだ。
最後の洞窟でKEYWORDが揃ったらそのまま南下し、MAP南西に位置するラストダンジョンを目指す。
シーン3(洞窟)
足場の噴水4つが上下しているので、落ちないように飛び移って左端にあるKEYWORDを取得する。取得したらわざと落下死して脱出する。
シーン4(ラストダンジョン)
最初にタイミングを計ったら、あとは最速で抜けるだけ。ドン・ワルドラドを撃破し、王女マリアを助けよう。
各シーンの注意点など
シーン1
敵の出現パターンは完全ランダムなため、どうしても立ち止まらねばならない配置もある。
しかし殆どのパターンは歩きジャンプで避けられる。これは何度もやって感覚を掴むしかない。
シーン2
なんといっても難しいのはパワーソード永続まで。モーリン運、パワーソード運、オジーズ運、タマ運、ピタロボ運。運が絡み続ける。
パワーソード永続さえ抜けてしまえばあとは大したことはない…と言いたいところだが、MAP北西、8番目の洞窟を抜けた先のタマが意外と曲者。こんなにスムーズに通れることはめったにない。
また、最後の洞窟を抜けた後、ソードを取得して最後のタマ地帯を駆け抜けることができるかどうかもやはり運に左右される。
シーン3
噴水の配置は幾つかのパターンからランダムで選出される。待つしかないパターンを引いてしまったら、どうにもならない。
最速で進める噴水パターンはいくつかある。記録狙いでは、3回あるシーン3すべてで噴水パターンが良いことを祈ろう。
シーン4
一発勝負の場でプレイする場合は、シーン4で死んだ時のロスがかなり大きいため、安定を取って一度外に出ることも覚えておきたい。これにより復活位置がシーン4の入り口に更新される。
最速パターンはかなりシビア。
一発勝負の舞台では鳥を待つ安定パターンも活用しよう。
更なる研究ポイント
speedrun.comに掲載された記録の多くは難度Lv8だが、実はあまり詰められてはいない。もしかしたら、より最適なLvが見つかるかもしれない。
なお、単に難度を下げ過ぎると、シーン2で倒せる雑魚キャラが居なくなってタマだけが残るため、パワーソード永続ができなくなる。通常プレイ的にもタマを殺す手段がなくなるため、却って難度が増すことが知られている。
敵の出現・動きはランダムに見えるが、シーン開始後同じ動作をすれば同じ動きをしているような気がする。この辺りも要調査。
※アイキャッチ画像は、HiSTがキャプチャしました。
「名古屋RTA Meeting」主催
最近は、プレイヤーより解説や運営に携わることが多いです。
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