8月にアップデートのあったメルティブラッド:タイプルミナ(以下MBTL)のお話です。
長らく最速キャラだったキャラクターが交代したので今回はこのゲームのRTAについてのお話を含め色々語っていきたいと思います。
MBTLについて
MBTLとは、月姫を元に作られた2D格闘ゲームメルティブラッドシリーズの最新作の事です。
前作MBAACCの最終アップデートから約10年経過した2021年9月に発売され、自由自在に動けるアクション性、スピード感のあるゲーム性が人気となっているゲームです。
また、リメイク版月姫も出たことにより注目度も高く新たに始めた方も多い最新の格闘ゲームとなっています。
TAについて
このゲームではSRCにも登録されていますが、ゲーム内にタイムアタックモードがあります。
タイムアタックモードのHARDでは記録をネットワークランキングに登録することができ、各キャラクターのランキングだけでなく、全体でのランキングもあります。
登録に録画等も不要なので誰でも手軽にランキングに載せられるため、PS版のランキングだけでも3000人を超える登録があります。
RTAもTAも基本的にはやる事は変わらないので、手間の少ないタイムアタックモードはお勧めです！
個人的にはタイムアタックモードでは出来ない内容をRTAとしてプレイをしています。
旧TA最速キャラクターについて
タイムアタックモード及び、RTA双方に置いて長らく最速キャラクターだったのは
このシエルというキャラクターです。
スピードタイプのキャラクターで剣を使った攻撃だけでなく、体術を使った攻撃も豊富。
剣は基本投てき武器として使う事も出来、リメイク版月姫ではそれがメインという事もありMBTLではその投てきが前作と比べ強化されています。
数多くのプレイヤーがこの投てきに頭を抱えるぐらい強いです。
TAに置いてはこの投てきを上手く当て続けるのが長らく最速でした。
最近のアップデートで少々弱体化はされましたが、TAではまだまだ速いキャラクターです。
8月アップデート新キャラクター紹介
8月19日に大きなアップデートが行われ、それと同時に2人のキャラクターが追加されました。
マシュ・キリエライト
Fate/Grand Orderよりゲスト参戦
盾を使った突進攻撃が結構強力
今回は色々あって月姫の世界に降り立ちました。(内容はマシュのストーリーをチェックだ！)
ネコアルク
前作から復帰したキャラクター
アルクェイドがリメイクで青いミニスカートになったので、こちらも恰好が変わった。
ランダムで仲間を召喚する技を駆使するトリッキーなキャラ
誰もが認める最弱キャラクター
以上の2キャラクターが追加されました。という訳で今回の題材である最速キャラクターの紹介をしましょう。
TA界新王者はこのキャラクター
そもそも上の紹介を読んだ時点で皆さんお察しの通りです。
新王者はこいつです。
誰もが認める最弱キャラクター「ネコアルク」さんが最強キャラとして君臨してしまいました。
このことをtwitchで配信中のディレクター芹沢鴨音氏に報告した所、「ネコアルクが輝く世界線がここにあったのか…」とお褒め（？）のお言葉をいただきました。
何故最弱キャラクターなのにTAでは最強なのか、そもそもネコアルクってどんなキャラクターなのか、解説していきます。
ネコアルクとは
まずはネコアルクがどんなキャラクターかざっくり解説しますと
- 体力が全キャラ中最低
- リーチが物凄く短い
- 普通のキャラクターより3ゲージ技のダメージが少ない
- そもそも開発段階で意図的に弱く作られている
- 頼りの仲間召喚もランダムな上、逆に邪魔されることもあったり相手に利用されたりする
ざっくり上げるとこんな感じです。
特に意図的に弱く作られている、という点ですがどの程度かと言いますと
ネコアルクで勝率25%未満を叩き出しました…
メルブラ筋が全く無いので、明日ネコアルク勝率50%を目指して
反省しながら眠りたいと思います…😡
— BC/かずのこ(Kazunoko) (@kazunoko0215) August 22, 2022
格闘ゲームのプロゲーマーで、ウル４などで世界王者にも輝いたことのある「かずのこ氏」をもってしても勝率25%を下回るというとんでもない結果になるほど
MBTLメインのプレイヤーではないとはいえ、この数字は驚異的です。
現在ではネコアルクの研究も(過去に無いほど急速に)進み勝率は上がっていますが、それでもやはり厳しいキャラである事には変わりありません
こんなキャラクターではありますが、ネコアルク自体の人気は高く(前作プレイヤーからは色々あって嫌われている）、ネコアルクステージのBGMは中毒性がありトレーニングモードにて、トレモステージではなくネコアルクステージを使う人が多くいたり、なんやかんや愛されているキャラクターです。
愛され過ぎてコンボ開発スピードが異常に発達してます。
Neco-Arc 6k damage meter dump off a fatal counter. Frame perfect 22C at the end, but if done too early it can be recovered with sj jB j2B 6BC. #MBTL #MBTL_NE pic.twitter.com/8fcXCyRGJW
— Gavin Ward (@SprntGd) September 4, 2022
TA及びRTAでの戦術
TA、RTAではざっくり大きく分けて3つの戦術が存在します。
- 補正切りタイプ
- 単発タイプ
- 短時間コンボタイプ
どのキャラがどれに当てはまるのかは、そのキャラクターの持つ技次第なのでやって見ないと判りません。
このゲームに限らず、格闘ゲームの多くは「コンボ補正」というものが存在し、簡単に言うとコンボを繋げば繋ぐほどダメージが下がっていくことを言います。
対人戦で使うコンボでは、出来るだけ沢山のダメージ、沢山のゲージを回収するため、沢山の時間を消費するため…など沢山繋ぐのが基本にはなります。TA、RTAに置いてはそれをすると時間がかかってしまう為全く違う戦術が繰り広げられます。
詳しく解説していきます。
補正切りタイプ
コンボを途中で止めて又1からコンボをし直す方法。
相手をダウンさせないように殴り続け、かつコンボが途切れるように戦う方法です。
格闘ゲームでは基本的に地上にいる敵に攻撃を当てると相手が後ろに下がったり、壁際であれば自分が下がったりします。
そのため、このやり方をするには相手を引き寄せる技、自分が前に進みながら攻撃する技、設置技等を駆使する必要があります。
なのでそれがそもそも無いキャラクターの場合はこの方法は難しいです。
このやり方の特徴として、相手がダウンしない為常に攻撃し続ける事が出来るため理論上の最速になることが多いです。
しかし、攻撃が途中で途切れるという事は反撃されるリスクを負う事になる為、低難易度向けの方法になります。高難易度のTAをする場合は注意が必要になります。
単発タイプ
ダウンするがダメージの高い技をのみで攻撃する方法です。
大きなダメージを与える技の大部分は相手が浮いてしまったり、ダウンしてしまったりします。
その場合にはこちらの方法を使います。優秀な飛び道具を持っているキャラはこれになることが多いです。
ダウンをしても出来るだけすぐに受け身が取れる技がベストです。
このやり方の特徴としては、相手の受け身を取るかどうかで次の行動の判断が必要になる事と、受け身を取らないとロスになってしまう点です。
この方法を長リーチ技や飛び道具で出来る場合、受け身率の高い高難易度で本領を発揮します。
短時間コンボタイプ
上二つに当てはまる技が無い場合に使います。
出来るだけ短い連携でコンボを〆ます。
コンボ補正でダメージが減るがいい具合を見極めてコンボを早々に〆るやり方です。
コンボをする事よりも、どのコンボが時間的に良いのか、あれこれ試すのが非常に大変になることが多いです。
このやり方の特徴としては、基本的に遅め(例外有り)であること。しかし、コンボをしっかり〆るため、その後の攻めが安定する。
そのため低難易度、高難易度ともにタイムが安定します。
特にゲージを絡めてコンボを考えると滅茶苦茶幅が広いので考えるのが大変です。
番外編、複合タイプ
補正切りと短時間コンボ2つのやり方を使うというのもありです。
このキャラクターの場合、前半は補正切りのやり方ですが、最後だけ短く火力の高いコンボを使って倒します。
このキャラクターの3ゲージ技が非常に演出が短い為可能な方法です。
このキャラクターの場合、空中攻撃→地上攻撃二回→突進系の攻撃……と続くのですが、突進系の攻撃の時に美味い具合にコンボが途切れるようにし、そこから短いコンボを決めています。
こういった連携もTAでは活躍します。
ネコアルクのTAの動き
それでは今回問題になっているネコアルクはどのタイプに属するのか。
なんとこのキャラクター、低難易度では優秀な補正切りタイプの戦い方、高難易度では単発タイプの戦い方と2つのタイプを使い分けできます。
低難易度向け、反復横跳びをしたら相手が倒れていた。
ネコ反復横跳びという技を乱用します。
何とこの技、相手がダウンしない所か攻撃が当たっても後ろに下がらないという不可思議な技。
そのためその場で当て続けることが可能です。単発でもダメージがそこそこ高めなのでとても速いです。
しかし、近距離で戦う&特殊ガードシステムであるシールドに物凄く弱い為、高難易度で使うのはかなりリスクが高いです。
高難易度向け、真祖ビーム名前からして強い！
真祖ビームという技を乱発します。
この技は当たると相手がダウンするものの、ダメージが物凄く高いです。
同じく月ゲージを使用して出す技は1200~1500ぐらいのダメージが多いのですが、この技のダメージはなんと2000超え。
演出もそこまで長く無く、飛び道具のため高難易度にも安心。
ほぼこの方法でTA1位を取ることが出来ました。(速いやり方ほど見た目が地味になりがちなのが格ゲーRTA)
TAにおけるキャラクターの強さはTAに向いた技が１つ以上あるかどうかで決まります。
対戦では弱いと世間的に言われてもTAに置いては全く話が変わるので色々触って見ると面白いです。
最後に
格闘ゲームのRTAについて語って見ました、今回はMBTLに焦点を当てていますが、他の格闘ゲームでも当てはまる所は多いと思いますので参考にしていただければと思います。
ちなみに、現段階で私以外にも速いネコアルクはいるため、今後TAランキング上位がネコアルクで埋め尽くされる日も近いのかもしれません…
ネコの楽園ここにあり！
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