はじめまして。Exceik(エクシーク)と申します。
なんか右上で見覚えがあるな?と言う方は多分その人であってます。
さて、RiJO2020、SGDQ2020と特大RTAイベントがどちらも終わり、走者様の各種振り返り配信やレポート記事などもたくさん拝見させて頂きました。そんな中RTA in Japan様(以下、RiJ様)のツイートで今年もこのお知らせを目にしました。
「次回のRTA in Japanにこの作品を!」との声を多くいただいております。 RTA in Japanの採用タイトルは応募制になっており、声を掛けられたから選ぶというものではありません。 今年夏のものですが、こちらが大まかな応募ルールですので一度ご確認ください。 https://t.co/H70WLzn1Il #RTAinJapan
— RTA in Japan (@rtainjapan)
2020年8月29日
採用ゲームは応募抽選制となっていますので、応募がなければ採用されることもありません。宝くじみたいですね。かくいう私もDiablo IIIというゲームで応募しましたが落選しております。残念。
また、RiJ様からのこのツイートに反応して今年も見られたツイートを代表して、死体様より。
世界で1人中1位(前日まで)の人だって出れるんだから、自分でプレイして自分で出よう!#RTAinJAPAN https://t.co/NvTDnvdH41
— 死体 (@shitai_)
2020年8月29日
そうなのです、カテゴリもなければ自分で作って走ればいいじゃない!俺がルールだ!が出来るのもポイントが高いですね。
またRiJ様の応募フォームには以下の一文がございますので、必ずしもSpeedrun.com(以下、SRC)等に記載がなくても応募は可能です。
Speedrun.com等の記録集積サイトに載っていないゲームでも応募可能です。
(RiJO2020 Oengus募集要項より抜粋)
やり込んでついにやることがなくなってしまった自分の大好きなゲームにRTAのカテゴリを作ってもう一度遊んでみませんか?「このゲームRiJに採用されないかな?」と思っている方はあなたがはじまりの一人となることもできるのです。
ということで、Maiden&SpellというゲームがSRCに掲載されていませんでしたので、今回自分でカテゴリを作って、走って、申請して、ページを作ってもらいました。
今回申請からページの設置に至るまでと簡単な決まりごとと必要事項について解説していきますので、「無いのかぁ……」と諦めていたゲームを是非申請してみましょう。
大前提
SRCにはGeneral Site RulesとModeration Rulesという大きな2つのルールが設けられています。全文を見ていくと結構な量になってしまうので、最重要部分だけご紹介します。
- 記録が投稿出来るのは13歳以上
- ゲームリクエストが出来るのは16歳以上(ページのモデレータを行って良いとされている)
- 違法入手したゲームやROMは禁止(一昔前に流行った違法なエミュレータやコピーソフトなどを指します)
至極当然のことですが、モデレータとしてはフェイクの記録かどうかの判断なども含めたページの運営能力も求められますのでこのような年齢制限が設けられていると考えられます。万が一年齢制限に掛かるという方は、残念ですが今はひたすら腕を磨きましょう。オリンピックみたいですね。
また、基本的に設けられているルールや申請時には英語が用いられます。高校生くらいで読める書ける程度で十分と思いますので、辞書や翻訳サービスなどを駆使すれば大丈夫だと思います。
- チートツールや外部ツールの利用制限について
General Site Rulesには、General Gameplay Rulesと言うSRC全体での前提ルールというものが記載されており、チートツールや改造コードについては全面的に利用不可、連射機(Turbo)は原則禁止だがモデレータにより許可されている場合は許可とされているため、連射ツールのソフトや連射機能付きコントローラーの利用について許可する場合は、ページ掲載時に明記することが推奨されています。
正確なルールについてはGeneral Site Rulesをご覧ください。(英語)
SRCにゲーム登録の申請する前に
それでは本題です。
申請する前の画面の英語の注意書きに、すでにあるものは申請しないこと、とありますのでまずは希望するゲームが登録されているか調べてみましょう。
単体のタイトルではなく、シリーズとして大枠で作られている場合もあるので見落とさないように注意しましょう。
もしすでにカテゴリがあれば、次はあなたが走る番です!Good Luck!
SRCにゲーム登録の申請をしよう(Request game)
自分がやりたい、やっているゲームがまだ登録されていないことが確認出来たら
1つルールを決めて自分で撮った動画を予めTwitchやyoutubeなどに信憑動画として投稿しておきます。(SRCそのものの管理者が英語圏の方だと思われるので個人的には上記の2サイトのいずれかが良いと思います。)
動画そのものを撮ることが難しい場合もありますが(例えば携帯機)、ここではそのあたりの機材関係の話は割愛させて頂きます。私も携帯機は撮れない環境ですので…
前述の”SRCにゲーム登録の申請をする前に” の項目のスクリーンショットにあるGames▼からAll gamesを選ぶと右にRequest gameのボタンがあるのでここを押下すると申請に際していろいろとルールが表示されます。
ルールなのでまぁ圧があります。(Speedrun.com様 Request gameのページより)
簡単に要約すると以下の通りです。
- このページはSRCに掲載されていない新しいゲームや新しいシリーズを申請するためのものです。
- 掲載が許可された場合はModeration Rulesに従うこと。
- 掲載が許可されたら2週間以内にルールを作らないと削除対象となる。
- 申請に当たっては一回通した申請者の動画が必要。また、断片的なものは受け付けられない。
- 申請者のSRCのアカウントが登録されてから7日間経過後申請可能となる。
- 少なくとも2つのソーシャルメディアアカウントが必要(Discord, Twitch, Twitterなど)。ない場合自動的に取り下げ扱いとする。
- ゲームは正式名称とする。
こんな感じになっています。
また、初めから申請できないゲームの種類がいくつか挙げられています。
- あまりにも短く、つまらないもの
- パズルゲーム
ここでいうパズルはおそらくピースをはめ込むタイプのクラシックなパズルを指していると考えられます。
- タイピングゲーム
タイピングオブザデッドなどは掲載されているので、純粋なスコアアタック系のタイピングゲームが該当すると考えられます。
- Geography game
ピンときませんでしたが終わりのないサンドボックス系のゲームだと理解しています。マインクラフトなどゲーム上の終わりが設けられているものは問題ありません。
- 言語や数学、教育ゲーム関係
- クイズゲーム
- 数独、マインスイーパー、ルービックキューブなど
- ビジュアルノベルなど
- PvP
- ハイスコアベースのもの
- ビデオゲームでないもの
このあたりに該当すると考えられる場合は、追加で詳細に説明をする必要があると思いますのでしっかり準備をしましょう。
必要項目を記入しよう
要綱が確認出来たらSubmit a game requestの項目を記入していきます。
そんなに難しくないですね。
上から順に
- 申請しようとしているゲームやシリーズのホームページなど(例えばWikiやSteam)で英語のものが望ましい。※私は英語版のSteamのページにしました。
- あなたの通した動画
- ゲームの名前(前述の通り正式名称)
- リリース日
- 追加情報
前述の通り一定期間内にカテゴリを整備しないと削除されるのでゲームの説明に加えて、採用されたらどういうカテゴリを設置するつもりかなどを記載しました。
審議に1,2週間かかる場合もあるようですが、Speedrunとして認められやすいものは爆速でOKを貰えるようです。私は1日でOKを頂きました。
夏色ハイスクル(以下略)で一躍有名になったシイタケさんによりますと、このゲームの申請の際に説明不足という感じで2回Rejectされたというお話を聞き、インタビューして参りました。
シイタケさんの場合、英語Wikipediaが存在していたため、Additional Noteには日本の恋愛シミュレーションゲームですとしか記述せずに送ったためかな、と仰っていました。
その後、英語Wikipediaの内容を精査したところ、日本のWikipediaほどゲームシステムなどについて詳しく記述されていないことが分かり、日本語ページに書いてあることを翻訳サイトなどを利用し、ゲームの説明として送ったところ掲載が認められたとのことです。
やはり申請しようというところなので、Wikipediaを過信せずにゲームの説明はしっかりしよう!と仰っていましたので是非ご参考にしてくださいね。シイタケお兄さんとの約束ですよ!
ゲームが採用されたらページを編集しよう
ではカテゴリ整備についてみていきましょう。ちなみに自分が提出用に作ったルールは自分が最初からWR(仮)となります。
始めはサムネイルも背景画像もなにもないところから始まります。
モデレータ権限があるとEdit gameが左の欄に現れますのでこちらを押下。
Info
サムネイルにする画像やゲームのプラットフォームなどに関する情報などを入力でき、信憑動画が必要かどうかなども設定できます。概ね動画がないと判断はつかないので必要かなと思います。また、モデレータの記録は自動的にAcceptする設定もあります。
Categories
カテゴリ(ルール)の大枠を作ります。
Main Rulesに超大枠ルールを書きます。
例えば、In game timeじゃなくてRTAでよろしく頼むということで。
Full-game categoriesだけ作ればほぼ問題ありません。レベルのほうはちょっと使い方がピンときませんでした。気が向いたら使い方について検討して追記するかも知れません。
縦向き三点リーダのところからEdit categoryでルールを記述できます。
Moderation Rulesにある程度の目安の記載があります。
- タイマースタートとストップについては必ず記載すること。(shallで定義されていますので法的な意味としては絶対)
- 追加で制限することがあれば記載すること。
- General Site Rulesに書いてあることは追加で書く必要はないが、書いてもよい。
- Turbo(連射やグラフィック)は、標準で明記されない限りGeneral Site Rulesにより禁止されています。Turboの使用を許可する場合は 明確にするために後述のVariablesで分けておく方が望ましいでしょう。
Variables
変数値という感じの意味になりますが、使用キャラクター、難易度などの細かい条件をこちらで作って、どのカテゴリに設定するかという部分になります。
New variableで新しい定義を、その中のNew valueで詳細をという感じになります。
作った変数値をどのカテゴリやレベルで使用するかを縦向き三点リーダのEdit variableから設定します。
Use as sub-categoryをOnにしておくと以下のようにカテゴリ内で選択タブを設けることができます。
使用キャラと難易度の組み合わせがあるなど場合はキャラクターのVariableと難易度のVariable両方を定義して両方とも設定すると上のように複数の分岐を表現することができます。
告知をしよう
ゲーム登録が許可されて、ページが用意できたらSNSなどで宣伝をしましょう。
私の場合は、既存のMaiden&SpellのDiscordサーバーにお邪魔して日本語、英語両方で宣伝した結果何人かの方が挑戦してくれました。
既存のコミュニティにもお邪魔する場合は過度にならない程度にマナーを守って宣伝していきましょう。
謝辞
ツイートの掲載にあたり、mokaさん、死体さんよりご許可を、SRCページの設定にあたり、lostさん, seriさん, ガンおじさんからご助言を頂きました。
また、SRC申請過程についてのインタビューに応じてくださったシイタケさん,
本当にありがとうございました。
当記事は私個人のブログで一度公開したものの調整版となります。記事の掲載を認めて頂きましたRTAGamers様の寛大なご対応に感謝いたします。
当記事が今後の新たなRTA走者様の一助となればと思います。
それではまたどこかでお会いしましょう。
エクシーク拝
もともとはBlizzardゲームをやっていた。
Diablo IIIのRTAを始め、その後イースシリーズなどに手を出す。
RiJ2020でチャット欄を拝借した人。
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