【ゼノブレイドDE】アーツ継承バグの紹介

RPG

はじめに

『ゼノブレイド ディフィニティブ エディション(以下ゼノブレイドDE)』は、2010年にWiiで発売された『ゼノブレイド』のリマスター版として、2020年5月29日にNintendo Switch向けに発売されました。フルHD化、遊びやすさの向上などが行われましたが、その一方で「アーツ継承バグ」と呼ばれるとんでもないバグ技があり、RTAでも活用されています。本記事では、アーツ継承バグの概要について紹介します。

アーツ継承バグとは

一言で説明すると、「他のキャラクターのアーツ(技)を使うことができるというものです。具体的な例を紹介します。

ゼノブレイドDEの主人公シュルクが使う武器「モナド」には、8種類のアーツがあります。

通常であれば上記の8種類以外のアーツはセットできないのですが、アーツ継承バグを使うと、

明らかに1つおかしなアーツがセットされていますね。アーツ継承バグを使うことで、他のキャラクターのアーツをセットすることが可能になっています。

上記の例では1つだけ継承させていますが、その気になれば様々なアーツを継承させることもできます。(サムネイルの画像がその気になってみたものです。)

しかし、何が継承できるかはやってみないとわかりません。そのため、狙ったアーツを継承させるためには厳選作業を行う必要があります。アーツ継承バグの有識者の間では「アーツガチャ」と呼ばれています。

アーツ継承のやり方

アーツ継承バグを行うためにはいくつもの前提条件に加えて複雑な手順を踏む必要があります。

前提条件

前提1: 特定のクエストのうち、どれか一つでもクリアしていないクエストがある

特定のクエストとは以下の3つを指します

  • コロニー9「収集クエスト1
  • コロニー9「収集クエスト3
  • テフラ洞窟「収集クエストその1

すべてクリアしてしまっている場合は、Advanced New Game(いわゆる強くてニューゲーム)を開始して周回する必要があります。
せっかくなのでNG+ any%(引継ぎありany%)のRTAをしてみてはいかがでしょうか?
(speedrun.comのリーダーボード: https://www.speedrun.com/xcde#NGAny )

前提2: クリアしていないクエストに対応したアイテムの所持数を1個以下にしておく

クエストとアイテムの対応は以下の通りです。

  • コロニー9「収集クエスト1」→ ラビットダイオード
  • コロニー9「収集クエスト3」→ 虹色キュービック
  • テフラ洞窟「収集クエストその1」→ シツガイ岩板

コロニー9「収集クエスト1」をクリアしていなければ、ラピッドダイオードの数を調整すればいい、ということになります。

前提3: Advanced New Gameができるセーブデータになっている

ラスボスを倒して引継ぎプレイができるデータを用意してください。

前提4: ノポンクリスタルを3000~14000個用意しておく

ノポンクリスタルとはゲーム内で用意されているタイムアタックモードのクリア報酬です。必要数は前提2で調整したアイテムによって変わりますが、14000個あればどのパターンでも対応できます。最低でも3000個は多いと思われる方も多いかもしれませんが、報酬の最低値は800個なのでそこまで大変ではありません。
せっかくなので、稼ぎ作業も兼ねてタイムアタックモードを極めてみてはいかがでしょうか?
(speedrun.comのリーダーボード: https://www.speedrun.com/xcde/individual_levels )

前提5: アーツを継承させるキャラクターのレベルを最大(Lv.99)にする

アーツ継承の途中でレベルアップが入ると継承できなくなってしまうのでそれを防ぐためです。

ここまでが前提条件となります。この前提条件をクリアするだけでも大変かもしれませんが、ここからさらにややこしい手順を踏んでいきます。

手順1: リミテッド持ち出しバグを行う

いきなり物騒なワードが飛び出しましたが、アーツ継承バグを行うために別のバグ技を行う必要があります。それがリミテッド持ち出しバグと呼ばれるバグ技です。

ゼノブレイドDEのタイムアタックには、自分で育てたキャラクターを使う「フリー」とあらかじめ用意されたキャラクターを使う「リミテッド」の2種類があります。リミテッド持ち出しバグとは、「現在のパーティをリミテッドで用意されているパーティで上書きしてしまう」バグ技です。

通常、パーティのセッティング画面はこのようになりますが、

リミテッド持ち出しバグを行うとパーティが上書きされ、控えのメンバーがいなくなります
今回はダンバン、ライン、カルナが指定されているタイムアタックを使って上書きしてみました。

いなくなったメンバーを復活させるにはAdvanced New Gameを始めるしかありません。また、持ち出しバグのセットアップ中にクラッシュすることもあるため、バックアップは必ず行ってください。

リミテッド持ち出しバグのやり方は以下の通りです。

  1.  前提1にある3つのクエストのうち、どれか1つを受注する
  2.  ダイセンニンに話しかけ、クエストクリアに必要なアイテムをノポンクリスタルを使って交換する。
  3. ダイセンニンとの会話を終了させずにそのままリミテッドのタイムアタックを開始する
    この状態から戻ってしまうと会話が終了してしまうので、戻らないように注意しましょう。
  4. クエストクリア画面で5秒以上待つ
    背景やクエストの名前は違うかもしれませんが、だいたいこのような画面で5秒以上待ちます。

  5. 一度全滅する

このような複雑な手順を踏むことで、ようやくリミテッド持ち出しバグが完了します。

なお、アーツ継承バグは、リミテッド持ち出しバグの結果いなくなったキャラクターができるようになります。どのキャラクターにアーツ継承させるかを考慮しておいてください。

手順2: Advanced New Gameを始め、ストーリーを進める

パーティを上書きしたデータでAdvanced New Gameを開始します。ストーリーはアーツを継承させたいキャラクターが加入(復活)するまで進めれば十分です。

手順3: アーツを継承させる

メンバーが復活したらいよいよアーツ継承させます。手順は以下の通りです。

  1. 復活したキャラクターのアーツセッティング画面を開く
    補足として、復活したキャラクターのアーツリストが空になっている必要があります。

    この画像のように枠の中が空になっていればアーツ継承を行うことができます。レベルアップをすると空ではなくなってしまので、注意してください。
  2. ZRを押して、アーツのレベルアップ画面を開く
    ここで右側の説明欄に何も表示されなかったら6. へ
  3. ZLを押して、アーツのセッティング画面に戻る
  4. アーツパレットでA、十字上(または下)の順にボタンを押す
  5. Aを押してセットする
  6. メニュー画面に戻り、1.から再スタート

実際にやってみるとこんな感じです。

※シュルクでアーツ継承させる場合は手順が以下に変わります。

  1. シュルクのアーツセッティング画面を開く
  2. アーツをセットしたい場所に合わせる
  3. A、十字上(または下)の順にボタンを押す
    ここで右側の説明欄に何も表示されなかったら5. へ
  4. Aを押してセットする
  5. メニュー画面に戻り、1.から再スタート

「アーツガチャ」の説明の際にも触れましたが、何のアーツが継承できるかはランダムです。また、Switchの言語設定が日本語の場合、厳選作業中に高確率でゲームがクラッシュします。逆に、英語にすればほとんど起きないので、効率を求めるのであれば英語にすることをおススメします。

繰り返しになりますが、クラッシュによってデータやswitchが破損したとしても筆者は責任を負いません。自己責任で行ってください。

アーツ継承バグをRTAに活用する

アーツ継承バグを行った場合、各キャラクターの本来のアーツのモーションを参照しつつ、威力や効果などは継承したアーツを参照することができてしまいます。

例えば、モーションは短いが威力がそこそこアーツとモーションは長いが威力が抜群のアーツを掛け合わせて、モーションが短く、威力も抜群なアーツを作り出すことが可能です。

無数とも呼べる組み合わせができてしまいますが、突き詰めると通常ではありえない速度で敵を倒すことができます。

【ゼノブレイドDE】(WR) 因縁の黒きフェイス 13秒19 (アーツ継承あり)【バグ利用TA】
(WR) 魅惑の羽群団 9秒53 (アーツ継承あり)

また、アーツ継承バグはタイムアタックモードはもちろん、NG+ any%でも用いられ始めています。今後研究が進めば、更なる記録更新もあり得るかもしれません。

最後に

本記事ではゼノブレイドDEで行うことができる「アーツ継承バグ」について紹介させていただきました。記事中で触れた内容だけでもなかなかインパクトのある内容だったと思いますが、これはアーツ継承バグのほんの一部です。もっと詳しく知りたい方、自分でもやってみたい方、タイムアタックに挑戦したい方がいらっしゃいましたら「アーツ継承バグ」や「アーツ継承学会」で検索してみてください。

再三の注意になりますが、このバグ技によってゲームがクラッシュすることがあります。データやswitchが破損したとしても筆者は責任を負いません。自己責任で行ってください。

なお、本記事の作成にあたり、アーツ継承バグを用いたタイムアタックをされているテストさんにご協力いただきました。
Twitter: https://twitter.com/testAccount8192
Youtube: https://www.youtube.com/channel/UCK81Fzoylq7ncgshn4g-gJw

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