Refunctとは?
以前、「これを読めば2分50秒切りも夢じゃない!Refunct Any%テクニック解説」といった記事を書かせていただきましたが、ご存じでない方のためにも改めてRefunctについての解説をさせていただきます。
Refunctは、2015年にDominique Grieshofer氏によって製作された、一人称視点のパルクールゲームです。内容としては、「海上に浮かぶ足場を駆け抜けて次々と出現するスイッチを順番に押していく」という単純なものですが、プレイヤーが気持ちよくプレイできることを第一に考えられています。
クリアを阻む敵や障害物は存在せず、ゲームオーバーもありません。ストレス要素をすべて排除し、プレイヤーへの癒しを与えるべく作られたゲームとなっています。
RTA in Japan2019の動画は「10分でよくわかるRefunct」となっていますので、気になった方はご覧ください。
Refunct Any% Tournamentとは?
Refunct Any% Tournamentは、日本時間3月30日22時から約2週間に渡ってRefunctのコミュニティで開催されるトーナメント形式の大会です。
トーナメントはダブルイリミネーション方式で行われ、Refunctランナーの猛者たちが文字通り0.1秒を争います!
⇒トーナメント表はこちら
大会の途中までは選手それぞれの配信チャンネルで対決しますが、去年開催された大会と同じように進行すればウィナーズファイナル~グランドファイナルはSpeedGaming様のチャンネルで配信されるでしょう!
RefunctはSpeedrun.comのリーダーボードを見ていただければわかる通り、タイム差が非常に出にくいものとなっています。一つのミスが勝敗を大きく左右するため、最後まで勝負がわからない緊迫したレースとなるでしょう!
また、前回の大会の様子が動画に残っていますので、下記の動画を見ていただくとより大会の雰囲気が感じられると思います!
前回の大会結果はこちら
Refunct Tournamentの見どころ
RefunctというゲームのRTAは、ランダム要素が無く常にステージの動きは一定です。そのため、記録を狙うのであれば僅かなズレすらも許されず、一切の無駄を省いた走りが必要になります。
主要なテクニックはこちらの記事に載っていますが、この記事のテクニック以外にも様々な工夫が存在しています。
そのような極限まで無駄を省いた動きというのは何千回何万回とプレイして出すものであり、常に一定の走りをすることは人間である以上不可能でしょう。
しかし、Refunctランナーの猛者たちは幾度となくプレイして身に着けた操作技術で、例え一発勝負のトーナメント大会でもかなりの割合で安定した記録を出すことができます。
そのようなプレイヤーたちが集まり、0.1秒を争ってレースを繰り広げます。時にはどちらが勝つかわからない接戦となり、時には圧倒的な技術で勝利する試合となり、時にはたった1つのミスで勝敗が入れ替わる勝負となるでしょう。
大会ルールはBo3(Best of 3)で行われます。(ウィナーズファイナル~グランドファイナルはBo5からBo7)より正確に、より平均タイムが速いプレイヤーが勝利を収めるでしょうが、RefunctのRTAはたった一つのミスですべてが崩れます。それも、傍から見たらとてもミスとは思えないようなミスで。
大袈裟かもしれませんが、事実トッププレイヤー同士の争いはコンマ秒の差で決着ということがままあります。0.1秒のロスが負けに繋がるというプレッシャーの中、プレイヤー達の洗練された技術で走り抜ける様に注目していただければと思います。
リラックスゲームがesportsに変貌するこのトーナメント、激戦は必至です!
注目選手紹介(敬称略)
Sladkesny
自己べスト:2分42秒58 世界2位 記録動画
配信先はこちら
7か月前にSpeedrun.comにRefunctの記録を申請し始め、瞬く間に世界2位まで駆け上がった超新星プレイヤーです。前回の大会には出場していませんでしたが、Refunctの走者1074人中世界で3人しかいない42秒台の記録を持っています。
記録動画ではNew LS Jump(参考動画)という、約8フレームの短縮に繋がる代わりに非常に難しい技を成功させているなど、間違いなく腕前は世界トップクラスです!Any%の他にもいくつかのカテゴリで好成績を収めており、優勝候補の一角として注目が予想されます!
FireNinjaAUS
自己べスト:2分43秒32 世界4位 記録動画
配信先はこちら
数多くのRTAをプレイしており、Refunctでも一時期100%やAll cubesといったカテゴリで世界1位の記録を保持していたプレイヤーです。テクニックの解説動画なども投稿されており、Refunctにおけるトッププレイヤーの一人です。
前回の大会ではグランドファイナルで惜しくもxzRockin氏に敗れ、準優勝という成績となっています。しかし試合でのタイムは平均して速く、43秒台の記録も出しています!さらにLucario氏とのルーザーズファイナルでは2-2での接戦を制しているなど、本番での勝負強さが光ります!今大会で去年の雪辱を晴らすことができるのか!?
ThePianoEnthusiast
自己べスト:2分44秒10 世界11位 記録動画
配信先はこちら
世界11位の記録を持つプレイヤーで、大会の運営陣の一人です。恐らく一番リアクションが面白く、何故か自分の顔の画像を切り取って自身のWebカメラの映像に貼り付けて配信をしていたりする謎な方です。
しかしその実力はトップクラスで、前回大会では格上のCouria氏を破り5位タイの成績を収めています! 順当に勝ち進めばRound3で筆者である私と対戦することになり、その場合の自己ベストのタイム差はわずか0.68秒!息もつかせぬ激戦となるでしょう!
Amount
自己べスト:2分44秒78 世界15位 記録動画
配信先はこちら
日本から唯一の参戦者としてこのトーナメントに乗り込んだ、筆者本人です。
日本にもっとRefunctのRTAを広めたいとの思いで、解説記事の投稿や今回の記事の執筆に至りました。
端的に言えば応援してください。喜びます。
Refunctの最難関カテゴリであるLow%を走り切った数少ないプレイヤーであるなど、実力は確かであると自負しています!
RTA in Japan2019で走った経験を活かして海外の猛者たちに挑みます!
その他の強豪プレイヤー達
先ほど紹介したプレイヤー達以外にも、確かな実力を備えたプレイヤーが数多く出場しています!
・Lucario 自己べスト:2分42秒98 世界3位 配信先 優勝候補!
・Ero 自己べスト:2分43秒77 世界7位 配信先
・simon(Tastymeowmix) 自己べスト:2分43秒96 世界9位 配信先
・Dallas 自己べスト:2分43秒97 世界10位 配信先
・Hirassy 自己べスト:2分44秒13 世界12位 配信先
・smythe 自己べスト:2分44秒16 世界13位 配信先
・addierterTimo 自己べスト:2分44秒56 世界14位 配信先
・Thorgaran 自己べスト:2分44秒89 世界16位 配信先
・Traylon 自己べスト:2分45秒17 世界18位 配信先不明
誰が勝ってもおかしくないほどの猛者が集結しています!一体勝利の栄冠を掴むのは誰になるのでしょうか!?
Refunct Tournament、もはや予測不可能!
(4/9追記) Day10時点でベスト8が確定した7人
これが総勢42名のプレイヤー達の中でしのぎを削り、ベスト8までたどり着いたプレイヤー達だ!
sladkesny(ウィナーズ)
「新生・Refunctの王」
自己べスト 2分42秒14 世界1位
配信先はこちら
・対戦成績
Round2 sladkesny 2-0 TBA_Aro
Round3 sladkesny 2-0 Quatermen
Round4 sladkesny 3-1 smythe
トーナメント期間中に自己べストを更新し、世界記録を叩き出した現Refunct最速プレイヤーです!
トーナメントではその実力を如何なく発揮し、圧倒的な実力でウィナーズ側のままベスト8まで残りました!
Round4においては、世界5位のsmythe氏相手に2分42秒97の記録を出したうえで勝利を収めており、他のプレイヤーと比べてもその速さは類を見ないものとなっています。
優勝候補筆頭のその実力で、全てをねじ伏せ優勝するのか!?
Hirassy(ウィナーズ)
「難攻不落」
自己べスト 2分43秒85 世界12位
配信先はこちら
・対戦成績
Round2 Hirassy 2-0 Verlaia
Round3 Hirassy 2-0 Aloox
Round4 Hirassy 3-1 Lathil
世界12位の記録を持つドイツの強豪プレイヤーです。特筆すべきはやはりその「安定感」。非常に高いレベルながら出すタイムにブレがなく、Round4では新進気鋭のLathil氏相手に3-1の成績で危なげなく勝利を収めています。
決して崩れることのないそのプレイで、優勝候補のsladkesny氏に挑みます!
Lucario(ウィナーズ)
「圧倒的強心臓」
自己べスト 2分42秒92 世界3位
配信先はこちら
・対戦成績
Round2 Lucario 2-0 Gallahron
Round3 Lucario 2-1 MiningPie
Round4 Lucario 3-2 amount
筆者に逆3タテを喰らわせたプレイヤーその1。自己ベストは世界3位の記録であり、事実そのスピードは圧倒的です。しかし最も恐ろしいのは逆境に追い詰められてからの底力です。Miningpie氏に0-1、そして筆者である私に0-2の状況まで追い込まれながらも、ミスが許されない状況の中でリバーススイープをかましています。
その強心臓で狙うは優勝ただ一つのみ!
FireNinjaAUS(ウィナーズ)
「豪胆なる忍」
自己べスト 2分43秒25 世界5位
配信先はこちら
・対戦成績
Round2 FireNinjaAUS 2-0 Fictitously
Round3 FireNinjaAUS 2-0 PR0UD-N00B
Round4 FireNinjaAUS 3-0 Dallas
オーストラリアから来たる世界5位の強豪、FireNinjaAUS氏。ここまで1セットも相手に許さずRound5まで進んでおり、Round4では世界14位のDallas氏すらも圧倒しています! 自己ベストは43秒前半ながら、そのポテンシャルは42秒台の記録を出してもおかしくなく、数字以上の実力を兼ね備えていると言っても過言ではありません!
Lucario氏との勝負を制することができるのか!?
simon(ルーザーズ)
「プロフェッサー」
自己べスト 2分43秒61 世界8位
配信先はこちら
・対戦成績
Round2 simon 2-0 Lowengeist
Round3 simon 1-2 Lathil
Losers Round3 simon 不戦勝 ViRazY
Losers Round4 simon 3-1 Aloox
Losers Round5 simon 3-2 amount
筆者に逆3タテを喰らわせたプレイヤーその2。氏の特徴はなんと言ってもその探究心。Refunctの数あるテクニックの中で、Low%カテゴリに使われる最難関のテクニック「Infinite wall jump」を編み出した張本人である他、様々な小技・小ネタを見つけては投稿しているまさに「プロフェッサー」。
Refunctにおける知識は右に出る者はおらず、その知識と確かな技術で勝利を狙います!
addierterTimo(ルーザーズ)
「神速ペンギン」
自己べスト 2分43秒83 世界11位
配信先はこちら
・対戦成績
Round2 addierterTimo 不戦勝 Valkyrie
Round3 addierterTimo 1-2 Smythe
Losers Round3 addierterTimo 2-1 kaywayz
Losers Round4 addierterTimo 3-0 Quatermen
Losers Round5 addierterTimo 3-1 Dallas
トーナメント期間中に記録を大きく伸ばし、現世界11位まで登ってきたプレイヤーです。彼のアイコンのペンギンは非常に可愛いのですが、その見た目とは裏腹に爆速で駆け抜ける姿は実に恐ろしいです。 Smythe氏に敗れルーザーズに落ちましたが、Dallas氏との勝負を制し這い上がってきました!simon氏とのタイム差はほとんど無く、どちらが勝つのか予想がつきません!
smythe(ルーザーズ)
「イングランドの雄」
自己べスト 2分43秒18 世界4位
配信先はこちら
・対戦成績
Round2 smythe 2-0 Luke Saward
Round3 smythe 2-1 addierterTimo
Round4 smythe 1-3 sladkesny
Losers Round5 smythe 3-0 Thorgaran
イングランドのプレイヤーであり世界4位の記録を持つ超強豪。sladkesny氏にルーザーズに落とされますが、Thorgaran氏との戦いを危なげなく勝利し歩を進めました。タイム的にはウィナーズ側にいてもおかしくなく、ルーザーズ側で勝ち上がる候補筆頭として並いる強豪を打ち破ってくる可能性が高いプレイヤーです!
ベスト8最後の1枠を争う2人
Lathil(ルーザーズ)
「スーパールーキー」
自己べスト 2分44秒60
トーナメント期間中に最も記録を縮め、急成長を果たし強豪プレイヤーの仲間入りを果たしたまさに「スーパールーキー」!トーナメントではsimon氏すらも破っており、ベスト8を賭けてThePianoEnthusiast氏との戦いに挑みます!
ThePianoEnthusiast(ルーザーズ)
「100%NGGカテゴリを薦めてくる人」
自己べスト 2分43秒94
走者を増やすために隙あらば100%NGGカテゴリを薦めてくる人です。 しかしその実力は確かであり、事実100%NGGカテゴリでは不動の1位!Any%も非常に高いレベルで走るプレイヤーであり、Lathil氏との戦いは激戦となることでしょう!
Refunct Tournamentは、RefunctCommunityのチャンネルで並走の様子が実況解説付きで見ることができます!
スケジュールに関しては私のツイッターにて逐次報告していきます。
筆者は9位タイの結果で終わりましたが、むしろトーナメントはここからさらに盛り上がります!
大激戦をその目で確かめよう!
おわりに
ここまで読んでくださってありがとうございました。
Refunct Tournamentは選手それぞれの対戦可能時間に合わせて、個々のチャンネルで勝負が繰り広げられるため、試合日程などはその都度調整されます。
少々ゲリラ配信となるでしょうが、気になった方はTwitchでRefunctのゲームカテゴリをフォローしていただくと試合の様子が見られると思います!また、注目選手紹介の部分では主要プレイヤー達の配信先も用意しておいたため、トーナメント表と照らし合わせてそちらから見ることも可能です!
総勢42名のRefunctランナーたちが繰り広げる戦いを、ぜひその目でご覧ください!
また、先日Refunctの日本コミュニティサーバーを作成しました。Refunctに興味を持った方、RTAをしたいという方がいらしたら覗いてみてください。
Refunctのストアページはこちら
RefunctのRTAを主にプレイしています
Refunctをもっと広めたいとの思いで日々布教中
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