はじめに
皆さまは、Refunctというゲームについて、どこまでご存じでしょうか。
RTA in Japan 2019で走られていたゲーム。パルクールゲーム。RTARacingでよくトーナメントが開かれてるゲーム。
全く知らないという方もいらっしゃるでしょう。ただ、日本におけるRefunctのRTAは今一つの節目を迎えようとしています。
それは・・・
RTA WEEKで行われるRefunct Tournament in Japan 春の陣 の開催によって、このトーナメントが初めて開かれてから1周年となります!
最初は突発で始まったトーナメントで、日本勢だけでは参加者が足りず海外勢を招待しての大会になるなど知名度も低い状態でした。
しかし、「定期的に」かつ「参加しやすい」トーナメントを作ることができ、今まで行われた4大会で数多くの走者が参加してくださったおかげでここまで続けることができました。
そのため、本記事ではRefunctがどのように日本のRTA界隈に広まり、ここまで来ることができたのかを振り返り、RTA WEEKで行われる春の陣に向けて盛り上げていきたいと思います。
全ての始まり、RTA in Japan 2019
恐らくRefunctの知名度が上がったタイミングは、RTA in Japan 2019での走りでしょう。
当時はSpeedrunに登録されている日本人走者が5人と、非常に少ない数字かつアクティブで走っているプレイヤーが私以外いないというような状況でした。
この場で走ることができたために多くの方に認知していただき、その後時間をかけてではありますが少しずつ走者が増えていきました。
一周の短さ、値段の安さ、プレイまでのハードルの低さなど様々な要素がRTA初心者に受け、RTAをする最初のきっかけのゲームにもなったプレイヤーもいらっしゃいました。
2020年の1月末にはRTAGamersにテクニック解説記事が投稿され、より初心者が走りやすい環境も整備されていきました。
走者達の集う場所。Refunct日本コミュニティ、開設
3月に入り、走者が増えてきたはいいものの走者達が情報を共有する場がない、走者達の繋がりが無いという問題が現れました。
そこで、今ではカスタムロボのRTAでも知られるよねあきさんからの提案により、Refunctの日本コミュニティを作成することとなりました。
最初は10人にも満たない小さなコミュニティではありましたが、それでもコミュニティを盛り上げようと並走企画、ボットの導入、知識・技術の共有など様々な方の協力があり、今の土台が作られていきました。
第1回Refunctトーナメント開催、始まりの5人と2人の海外勢
「いつかRefunctのトーナメントを開きたい」という漠然とした思いだけがある中、5月に転機が訪れます。
RTARacing様のチャンネル開設です。
当時はなかったRTAのレースを専門的に扱うチャンネルが核さんによって試験的に作られました。
まだ試験段階だったこともあり、トーナメントを行うには千載一遇のチャンスだと考えた私は、当時のRefunctコミュニティで走者に呼びかけました。
その時集まってくださった方が、今なお日本Refunct界隈の発展に貢献してくださっているよねあきさん、ぐにむすさん、YUSAMAさん、4nzuさんでした。
今思えば、この4人と私から日本Refunct界隈が大きく動いたように思います。
さらには、Refunctの本場・海外コミュニティよりaddierterTimoさんとsimonさんの2名が参戦してくださり、突発で始まったトーナメントでありながら世界トップクラスのプレイが見られるという思いもよらないメンバーが集まりました。
これに私が加わって、日本勢5人と海外勢2人の計7人でトーナメントが開催されることとなりました。
さらにさらに、解説にはRTA解説請負人で言わずと知れたアジーンさんにお願いをし、走者、開催の場、解説者すべてに恵まれた大会となり当日は緊張しっぱなしの一日だったことを覚えています。
当時の大会の様子↓
結果はaddierterTimoさんの優勝。しかしながら、実力で劣る日本勢が海外勢に食らいつく姿、よねあきさん vs addierterTimoさんの接戦、4nzuさんがsimonさんを打ち破るという快挙を成し遂げ決勝進出と、1ミスが命取りとなるRefunctのRTAだからこそ見られる激戦が繰り広げられました。
私はsimonさんとaddierterTimoさんにボコられました。主催なのに。
第2回トーナメント、13人の日本人走者達による大戦争
第1回のトーナメントが大きな盛り上がりを見せ、様々な方にRefunctのRTAを、Refunctの並走の面白さを知ってもらうことができました。
事実多くのプレイヤーから反応をいただき、マリオ64で知れたアッキーさん、モンキーボールなど様々なRTAを走られているゆとりんさん、RiJでクラッシュバンディクーを走ったセレナーデ☆游騎さん、同じくクラッシュバンディクー界隈からありすとうふさんなど、名の知れたRTA走者もプレイし始めました。
この流れを逃すわけにはいかないと感じた私は、すぐさま第2回のトーナメントを企画します。
当時の走者募集記事を見ていただくとわかりますが、まだ大会開催まで1ヶ月以上ある中ですでに9名のプレイヤーが参加を表明してくださっていました。
募集記事を見たプレイヤーがさらに参加を表明し、じっかちゃんさんや27_kanさん、猫押さんにひよこさん、RTA企画の宝石箱とよまなさんといった、とんでもないレベルの豪華面子が集結したことで計13名の大戦争が幕を開けることとなります。
当時の大会の様子↓
もはや「ミニ」トーナメントというレベルではない規模となった第2回ですが、短期間で仕上げてきた走者達が全力でぶつかり合い非常にレベルの高いトーナメントが繰り広げられました。
ゆとりんさん、アッキーさん、27_kanさんという才能あふれる走者の走り、新たに参入したプレイヤー達のどっちが勝ってもおかしくない緊迫感のある試合が続出と、日本人の有名な走者が集まったからこその盛り上がりもありました。
そして何よりも、この大会の最大の見どころが決勝戦です。当時日本1位の私 vs 当時日本2位の4nzuさんによるフルセットまでもつれ込んでの激闘。取って取られてのシーソーゲームが続き、最終ラウンドでこの大会最速記録の2分43秒97を出して私が優勝を決めました。
受け継がれる意思、予測不可能のRefunct第3回トーナメント
第2回トーナメントが前回以上に大きな盛り上がりを見せ、私の中では「この調子で更に規模を大きくしていきたい」という思いが強くなったのも束の間、リアルでの仕事が忙しくなりRTAを走る余裕も無くなってしまいました。
そこで私の代わりに後を引き継いでくださったのが、「始まりの5人」の1人であり、今現在もRefunctトーナメントの主催として動いているぐにむすさんです。
ぐにむすさんが書いた走者募集記事、この大会からトーナメントをTonamelで管理するなど大きく一新された中での大会開催となりました。
主に第2回で参加していた走者達が改めてエントリーし、それに加えて今では日本トップクラスの走者となっているyotaniさんの初陣と、王者不在の中9名の走者達によって行われた予測不可能の大会が始まりました。
当時の大会の様子↓
この大会では、走者達が夏の陣を経験したことによって慣れもあったのでしょう。今大会で初の入賞を果たしたぐにむす・YUSAMA、第1回・夏の陣2位の4nzuといった「始まりの5人」のベテランプレイヤー達、Refunct歴は浅いながらも夏の陣でベスト4入賞の27_kanなど、積み重ねてきた走者が結果を出した大会となりました。
特に4nzuさんに至っては2大会連続の2位フィニッシュとなっているため、このままでは「永遠の2位」などと呼ばれるかもしれない・・・。初の金メダルを狙いに意気込んでいる状態です。
迎えた決勝戦では、夏の陣4位 27_kan vs夏の陣2位 4nzu というマッチアップになります。
4nzuさん優勢とみられた試合でしたが、珍しく安定感の欠けるプレーが目立ちます。
それに対して27_kanさんは自己べストで劣ってはいるものの、ミスを抑え離されないように食らいつく走りで形勢は五分に。
最後まで勝負が分からないまま迎えた最終スイッチ。4nzuわずかにリード、追いすがる27_kan・・・という中、4nzuさんが最後のショートカットを失敗。
両者一歩も譲らない死闘を制したのは、27_kanさんとなりました。
第4回、Refunctの未来を感じさせる新進気鋭の走者達が集う
第3回では27_kanさんが優勝し、そのままの勢いで第4回冬の陣の開催が決まります。
秋の陣をみた方々がRefunctに興味を持ち、さらに走者が増えたことで規模も大きくなる・・・と思いきや、Refunctの上位勢が大会に出場する都合がつかない状態に。
どうなることかと思われましたが、なんとここで新たにRefunctを走り始めたルーキー達が次々と参戦。
鈍ザンキ、ぼぶそん、おばま、炒飯といった新規走者の参入により、冬の陣は一気に混迷を極めることになります。
累計8名、ルーキーとベテランが入り乱れる大会が狼煙を上げます。
当時の大会の様子↓
乱戦となった冬の陣、中身はなんと1回戦からフルセットが続く手に汗握る展開が続出。
ルーキー達がベテラン達と互角に渡り合い、ジャイアントキリングもあり得るといった展開が続きます。
軍配はベテラン達に上がったものの、次やるときはもう負けないと言わんばかりの存在感を見せつける若き走者達が主役となった大会と言えるでしょう。
しかし、ここで特筆すべきプレイヤーが1人。秋の陣で参戦し、その時は1回戦敗退となったyotaniさんです。秋の陣での敗戦を糧に、その後も練習を続け急激に記録を更新して今大会に臨みます。
まさにアンストッパブルな存在で、全ての対戦で1セットも落とすことなく圧倒的な力を見せつけ優勝を決めます。
初心者リーグ開催、多くのプレイヤーに楽しめる場を
新規の走者も多く増えてきた中で、トーナメントという一発勝負の場ではどうしても実力の差が顕著となってしまい経験を積むことができないという懸念が現れます。
そのような問題に対して、自ら率先して動いてくださったのが、冬の陣で参戦した炒飯さんです。
炒飯さんは、そのようなプレイヤー達に向けて初心者リーグの開催を決定。今やRTARacing様での定期イベントとなったRefunctトーナメントだからこそ、このような取り組みの重要性を認識させられます。
詳細はこちら↓
4/4(日)にRefunctの新規走者向けのリーグ戦”Refunct League Match for Beginners"を開催します!詳細は画像参照! 応募は今からこのGoogleフォーム!締め切りは一週間前の3/28!
Googleフォーム↓https://t.co/U50Yi1km2h pic.twitter.com/LIchxadIKs
— 炒飯 (@chaofan4ever) March 8, 2021
当時の大会の様子↓
冬の陣で参戦した鈍ザンキ・ぼぶそん・炒飯を中心に、moy4shi・箆棒・ときくもといったさらなる新規走者たちが集まり計6名でのリーグ戦が開催。
リーグ戦という負けても終わりじゃない形式だからこそ、経験値を積むには最適な場所となります。
後に続くプレイヤー達に向けて、道を少しでも整えていくことができるように・・・
そして今・・・
Refunctトーナメント開催からついに1年という月日が流れた今!
RTA WEEKにてRefunct Tournament in Japan 春の陣が5/8 16:00~ より開催されます!
それだけではありません!なんとなんと、Tonamel様より優勝賞品が提供されます!
ここまでの規模に成長したこのトーナメント、私も少しでも盛り上げに貢献すべく選手紹介やってやります!!!
総勢8名、今までと違い秋の陣覇者、冬の陣覇者も参戦している、そしてRTAWEEKという最高の場で行われるトーナメントを見逃すな!!!!!
トーナメント表はこちら!
† 選手紹介 †
ひよこ
「陽光に舞う鳳雛」(ようこうにまうほうすう)
自己べスト:2分46秒83 配信先
マリオサンシャイン(太陽)に、ひよこ(雛)を合わせた二つ名。
鳳雛とは将来有望な若者を指す言葉でもあり、まさに可能性を感じさせるプレイヤーであるため。
夏の陣から参戦したプレイヤー。1回戦では優勝候補のyotaniさんとぶつかりますが、自己べストは2分46秒台と可能性を感じさせる実力を持っています!今までの経験を武器に立ち向かえ!
yotani
「夜谷の跫音」(やこくのきょうおん)
自己べスト:2分43秒60 日本2位! 配信先
元は空谷の跫音(人けのない谷間で思いがけず人の足音を聞くという意)。この言葉と夜谷(よたに)をかけ合わせ、突然現れては凄まじい勢いで記録を縮め日本2位となったことから。
冬の陣覇者にして今大会最速のプレイヤーです!前大会では無双しましたが、今大会は実力者も集います。果たして2連覇することはできるのか!?最注目選手です!!
炒飯
「タイポ・クライスト」
自己べスト:2分51秒63 配信先
Typomanを中心に様々なRTAを走られており、そこから「タイポ」、Typomanの主人公「HERO」から救世主(クライスト)の意味を繋げ、ク「ライス」ト という風に駄洒落も入れた。
冬の陣から参戦し、初心者リーグの主催としても動いてくださったRefunct界期待のルーキー。自己べストは2分51秒と、成長の余地大いにアリです!
鈍ザンキ
「韋駄天の板前」
自己べスト:2分46秒74 配信先
RTAを始めて半年ほどで10個以上の記録を保持しており、 鈍と言っておきながら成長の速さと高速で記録を出すその様から。あと寿司系RTA多かったので。
借金返済王決定戦でも借金を返しまくってたプレイヤー。今大会最もツキのいい男と言われています。「韋駄天」の名の通り、Refunctの世界を駆け抜けます!
ぼぶそん
「逍遥自在の開拓者」(しょうようじざいのかいたくしゃ)
自己べスト:2分53秒34 配信先
インディーズゲームを好み、「ゲームのあるところ」にいるぼぶそんさんだからこそ、インディーズの意味であるインディペンデント(独立)、すなわち自由気ままに生きるという「逍遥自在」が当てはまる。INDIE Speedrun Summitの運営として新たな道を開拓せんと動いていることからも。
こちらもまた冬の陣から参戦したプレイヤー。冬の陣、そして初心者リーグで得た経験を今大会でフルに発揮することができれば、ジャイアントキリングも夢ではありません!
よねあき
「YONE RUN SONG!」
自己べスト:2分46秒12 配信先
よねあきさんが好きなアイマスのキャラクター「永吉昴」のソロ曲『HOME RUN SONG♪』とよね(YONE)を掛け合わせた二つ名。よねあきの走り(YONE RUN)という意味もある。
「始まりの5人」の1人にして、Refunct日本コミュニティに多大な貢献をしてくださっているプレイヤー。そのポテンシャルの高さを今大会では発揮できるか!?よねあきよ、走れ!
YUSAMA
「アソビ人の神童」(あそびにんのしんどう)
自己べスト:2分47秒76 配信先
YUSAMAさんがRTAをしている中で代表的なアソビ大全と、様々な数のRTAを文字通り「遊ぶ」ことから。そして遊んだ結果、数々の好記録に加えRefunct界に激震が走ったYUSAMA DIVEを見つけたことから、若い走者であることも踏まえ「神童」を名付けた。
若いプレイヤーながらその将来を感じさせる「始まりの5人」の1人。最近はRefunctから離れていたようですが、経験を活かし今大会でも遊び抜いて結果を残せるか!?
27_kan
「アマテラスの瑞獣」(あまてらすのずいじゅう)
自己べスト:2分44秒71 配信先
瑞獣とは、古代中国で瑞兆として姿を現すとされる何らかの特異な特徴を持つ動物のこと。大神を代表にケモノ系RTAが多く、大神から「アマテラス」の名を借りてこの二つ名とした。
秋の陣覇者にして今大会優勝候補の1人です!日本勢の中でも45秒を切っている数少ないプレイヤーであり、大会までに記録を更新してくる可能性もある実力者!
今後のRefunctのイベントについて
Refunctのイベントは今後も続いていきます・・・が、現在、2つの大きなイベントを開催したいと思っています。
詳細はまだ決まっていませんが、これについてはRTA WEEK・春の陣にて重大発表を行います。
ぜひとも当日のトーナメント、そしてRTAWEEKをご覧ください!!!
RefunctのRTAを主にプレイしています
Refunctをもっと広めたいとの思いで日々布教中
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